ベントレー新型「コンチネンタルGT」は「サイレントスポーツカー」だった!…「ラグナ・セカ」の「コークスクリュー」を再現したコースで実体験
4代目「コンチネンタルGT」に難コースで試乗
2024年6月下旬、ワールドプレミアに供されるとほぼ同時に、日本国内でも正式発表・受注がスタートしたベントレー新型「コンチネンタルGT」シリーズ。2003年にデビューした初代以来、これで4代目となる新型車のステアリングを握る機会が、ついに訪れました。その舞台となったのは、かつてのベントレー日本総代理店であるコーンズ&カンパニー・リミテッドが運営する超高級会員制サーキット「The Magarigawa Club」です。 【画像】日本のラグナ・セカ「コークスクリュー」を走るベントレーを見る(23枚)
W12よりも大幅にパワーアップ! 初めて電動化されたコンチネンタルGTとは?
今回の試乗会は、英国のベントレー・モーターカーズ本社にとっても重要なPR活動の機会と位置づけられていたようで、我々日本国内のメディアのみならず、アジア太平洋地域のメディアや顧客なども、日を変えて招いていたという。 またクルー本社から、コンチネンタルGTおよび「フライングスパー」のプロジェクトリーダーであるダレン・プルヴィン氏、プロダクトコミュニケーション部長のマイク・セイヤー氏。また「マリナー」部門を代表して、セールス責任者およびモータースポーツも統括するデーヴィッド・パーカー氏、そしてマリナーデザイナーのアダム・バーニクル氏も来日。通常のプレゼンテーションにくわえてグループインタビューも行われるなど、新機軸の多い4代目コンチネンタルGT系を、より深く説明しようと努めていたようだ。 今回のモデルチェンジにおいてもっとも注目すべきは、コンチネンタルGTシリーズとしては初めてのプラグイン・ハイブリッド機構、「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」と銘打った完全新設計のパワートレインを採用したことである。 この新システムは、600psを発揮する4.0L・V8ツインターボエンジンと190psの電気モーターを組み合わせ、システム総出力782ps、システム総トルクは1000Nmに到達。W12ツインターボエンジンを搭載した3代目コンチネンタルGTスピードの最高出力は659ps、最大トルクが900Nmだったことから、パワーで19%、トルクでも11%以上のスープアップを果たしたことになる。 この数値は、第2世代の「スーパースポーツ」や限定コーチビルドモデルの「マリナー バトゥール」を上回るもので、新型コンチネンタルGTスピード/GTCスピードは、ベントレー史上もっともパワフルなモデルとなった。 そしてこの強力なパワーは、8速デュアルクラッチ式トランスミッションを介して4輪に伝達され、0-100km/h加速3.2秒(GTCスピードは3.4秒)、最高速度335km/h(GTCスピードは285km/hで自動制御)という恐るべきパフォーマンスをもたらすことに成功したとされている。 そのうえ、WLTPモードでのCO2排出量は29g/km。「EV DRIVE」では電気モーターだけの力で最長81km(EUドライブサイクル)の走行を可能とするいっぽう、アクセルを最大75%まで踏み込んだ状態で、最高140km/hまで出すことが可能とのことである。 くわえて、バッテリーチャージャーとバッテリーの容量が大幅に改善され、最大充電電力は11kWとのこと。そしてV8ツインターボエンジンが始動すれば、トータルで最長859kmの走行を可能とするという。 また新パワートレインのパフォーマンスに合わせ、シャシーも「ベントレー パフォーマンス アクティブ シャシー」にリニューアル。新設計の2チャンバーエアスプリングに新設計のデュアルバルブダンパーを組み合わせたことにくわえ、「ベントレーダイナミックライド(48Vアクティブアンチロールコントロール)」や「eLSD(エレクトロニック リミテッドスリップデファレンシャル)」、トルクベクタリング機構を搭載しているとのこと。 さらに、リアのトランクルーム下にPHEVシステム用のバッテリーを搭載することによって得られた、前49:後51というコンチネンタルGTシリーズ史上初となるリア寄りの重量配分と相まって、驚異的なボディコントロールとシリーズ最高の乗り心地を実現した、とプレゼンテーションではアピールされていたのだ。
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