経営者1000人に聞いた人手不足の原因、3位給与や待遇の見劣り、2位求職者が少ない、1位は?
出張車買取り専門のフランチャイズチェーンを展開するハッピーカーズは、経営者を対象に、「業種ごとの人手不足」に関する調査を実施。結果をグラフにまとめて発表した。 【グラフ】逆に人が足りてる業界はどこ?「業種ごとの人手不足」に関する調査の結果をグラフで詳しく見る! なお、回答者が経営する業種分布は次のとおり。 ・『サービス(17.8%)』『製造業(13.4%)』『建設業(11.8%)』『不動産(10.0%)』『IT・ソフトウェア(8.4%)』『飲食(6.5%)』『医療・福祉(5.2%)』『金融・保険(4.2%)』『運輸・郵便(3.0%)』『教育・学習支援(2.8%)』『その他(17.0%)』
最も人手不足を感じている業種は「飲食」
「あなたの業種では、人手は十分に足りていると思いますか?」という質問に対する回答を集計したところ、「全く足りていない」および「あまり足りていない」と回答した経営者が多かった上位3つの業種は次のようになった。 【飲食】 『全く足りていない(20.0%)』 『あまり足りていない(66.2%)』 『足りている(4.6%)』 『十分に足りている(9.2%)』 【建設業】 『全く足りていない(25.2%)』 『あまり足りていない(52.9%)』 『足りている(17.7%)』 『十分に足りている(4.2%)』 【医療・福祉】 『全く足りていない(23.1%)』 『あまり足りていない(50.0%)』 『足りている(21.1%)』 『十分に足りている(5.8%)』 最も人手が足りていないと回答した業種は「飲食」で、「全く足りていない」「あまり足りていない」の回答を合わせると約9割という結果になった。また、「建設業」や「医療・福祉」でも7割以上の方が人手が足りていないと感じていることが判明した。 では、人手不足の原因をどのように考えているのか? 「人手不足の原因としてどのような理由が考えられますか?(複数回答可)」と質問したところ、『専門スキルを持った人材の不足(45.8%)』という回答が最も多く、次いで『求職者が少ない(42.1%)』『給与や待遇の見劣り(30.8%)』となった。 約半数が、専門スキルを持った人材が不足していることが人手不足の原因だと考えているようだ。求職者不足や給与や待遇の見劣りなども、人手不足の原因として上位に上がっている。 ではそのような人手不足は企業にどのような影響を与えるのか。 そこで「人手不足により、最も影響を受けることは何だと思いますか?」と質問したところ、『売上や利益の減少(23.2%)』と回答した方が最も多く、次いで『社員の負担増加(22.1%)』『業務の遅延や生産性の低下(21.2%)』という回答が得られた。 人手不足による影響は、業績悪化や業務効率化の低下だけでなく、社員への負担が増加することで社員の健康やワークライフバランスにも影響が出ると考えられていることがわかる。 ■人手不足がもたらす倒産リスクについて 「人手不足が続くことは、倒産リスクにどの程度つながると感じますか?」と質問したところ、『直結する(24.8%)』『ややつながる(45.3%)』『あまりつながらない(22.2%)』『全くつながらない(7.7%)』という回答結果に。 「直結する」「ややつながる」と回答した人を合わせると、7割以上が人手不足が続くことは倒産のリスクが高まると感じていることが示された。 では、そのように感じる理由とは何か? 人手不足は倒産リスクに「直結する」「ややつながる」と回答した人に聞いてみた。 ■人手不足と倒産リスクは関連する? 【直結する】 ・仕事があるのに受けられない。固定費はどんどん上がっていく(40代/男性/金融・保険) ・人手不足で業績が下がった(50代/男性/教育・学習支援) ・病気で倒れたら代理人がいない(60代/男性/サービス) 【ややつながる】 ・仕事が重なった時、こなしきれないときがある(40代/男性/建設業) ・業務遅延による顧客離れ(60代/男性/その他) ・利益を得る機会の損失が増える(60代/男性/サービス) 人手不足によって、仕事があるのに受けられない、業務遅延で顧客が離れていく、さらには病気などで倒れた際に代理人がいないといった理由から、人手不足を倒産リスクと関連づけて考えていることがわかった。