「戦争が起きたら」北極圏の村にも届いた黄色い冊子
■「平和は大切。しかし平和ボケはいけない」
●スウェーデン スウェーデンは、今年3月に32番目の加盟国としてNATO・北大西洋条約機構に正式加入した。200年にわたる“中立・非同盟政策”を転換したかたちだ。 今回のパンフレットが発行された18日、スウェーデンの排他的経済水域で海底通信ケーブルが切断されていることが発覚した。当局はロシアを出港した中国の貨物船が関与した可能性について調べているという。 イギリス、フランス、ドイツなどの外相は「NATO、EU(ヨーロッパ連合)諸国に対するロシアのエスカレートするハイブリッドな活動は、多様性や規模において前例がなく、重大な安全保障リスクを生み出している」とする声明を発表した。 去年も海底ガスパイプが損傷する事案が起き、北欧以外でもイギリスやドイツで、航空便の小包が発火する事件が複数発生している。 イギリスのMI5・情報局保安部も、ロシアの関与を指摘するなど、ロシアがヨーロッパへのハイブリット作戦を強めていると指摘している。(ロシアはヨーロッパのインフラに対する破壊工作を繰り返し否定) ロシアの侵攻から1000日が経過したが、ウクライナ戦争が終結する兆しは全く見えない。むしろ核搭載可能な弾道ミサイルの発射などエスカレーションの一途を辿っている。そして今、ウクライナやロシアの戦場から遠く離れた場所でさえも、いつどんな事態が起きるか予測がつかない状況となってきている。 「平和は大切。しかし平和ボケはいけない。パンフレットのタイトルをみて改めて思った」と語るビィデクルさん。 “備えあれば憂いなし”ではあることには違わないが、このパンフレットにかかれていることが、現実のものとならず、どうか杞憂に終わって欲しいと願ってやまない。
テレビ朝日