天心戦の波紋広がるメイウェザーは次に誰と戦う?!
大晦日の格闘イベント「RIZIN.14」で元5階級王者、フロイド・メイウェザー・ジュニア(41、アメリカ)が3分3ラウンドのエキシビションマッチで“神童”と呼ばれるキックボクサー、那須川天心(20、TARGET/Cygames)を139秒TKOで下した波紋がとまらない。メイウェザーは自らのインスタグラムに試合後の動画を投稿。愛車の車内を写した動画で、その真っ赤なシートの助手席の上には、銀行の封がされている100万円の札束10個と、ドルの束が積んであった。 メイウェザーは、前日にもファイトマネーが900万ドル(約9億9000万円)であることをほのめかすような投稿をしており、そのファイトマネーの真偽はともかく「ザ・マネー」の面目躍如と言える投稿だった。メイウェザーは「私は現役を引退した選手。カムバックはしません」と、現役復帰をハッキリと否定していたが、2017年にUFCの元2階級王者、コナー・マクレガー(アイルランド)とのボクシングマッチで復帰して以来のリング登場に海外メディアは、早くもメイウェザーの次戦についての展望記事を発信し始めた。果たしてメイウェザーは本格的に現役復帰するのか、天心の次は誰と戦うのか? 英国のデイリー・メール紙は「メイウェザーにとって次は? 茶番めいた日本人キックボクシング選手とのエキジビションの後、彼は、資産4億4000万ポンド(約614億円)では満足していないようだ。ハビブ・ヌルマゴメドフ、コナー・マクレガー、もしくはサウル・カネロ・アルバレスが次だろうか?」との見出しを取り、次戦候補にマクレガーとの再戦、そのマクレガーを昨年10月にUFCのオクタゴンで破ったライト級王者のハビブ・ヌルマゴメドフ(ロシア)、ボクシングの3階級王者で、WBAスーパー、WBC世界ミドル級統一王者のサウル“カネロ”アルバレス(メキシコ)の3人の名前を挙げた。 記事は、1996年にプロデビューしたメイウェザーの総資産は4億4000万ポンド(約614億円)に達すると推定されており、マクレガー戦で1億ドル(約110億円)をゲット、天心との試合では2分あまりで900万ドル(約9億9000万円)を稼いだことを紹介。 「この『金の亡者』はボクシング界で最も高額で儲かる報酬を追い続けている」と伝えた上で、天心戦については「もちろん(キックボクサーの那須川は)キックは許されず試合開始のゴングから139秒で3度ノックダウンした20歳(の那須川)は試合終了後に涙を見せ、メイウェザーはドル箱となったエキシビションマッチで笑顔を残した」とレポートした。 メイウェザーは試合後にリング上と会見で2度、「私は現役を引退しているボクサー。カムバックはない」と断言。今後あるとすれば、エキシビションのような“本気の試合でない”リングになることをほのめかしていたが、同記事は 「50戦無敗のボクシングキャリアを持つメイウェザーは、このスポーツにおいて過去最高の選手の1人だ。だが、彼が大物対戦相手と戦うために復帰するかどうかについてはまだ不明。『金の亡者』にとっての次はどうなるのか。彼の将来が茶番めいたエキジビションの興行で保たれていくのか。そこを考えてみたい」とメイウェザーの今後についての考察を行った。 有力候補の一人、UFCライト級王者のヌルマゴメドフとの対戦について「この戦いが最も可能性がありそうだ。もしメイウェザーをからくりめいたエキジビションの興行から引っぱり出せるファイターがいるとすれば、それはUFC王者のヌルマゴメドフかもしれない」との見方を記した。 「ラスベガスでハビブがマクレガーに勝利したことは論議を呼んだが、彼は今の総合格闘技界の大物で、もし彼がメイウェザーとボクシングのリングに入れば、大きな話題や期待を引き起こすだろう」と続けた。 また「今、41歳のメイウェザーにとって、総合格闘技において最高の選手の1人と対戦するために初めてのUFCの戦いへ進むようなことは単純にないだろう。何億ドルだろうと、なかろうと、彼は愚かではない」と対戦が実現するのであればボクシングルールになると指摘。米のエンタテイメントを扱うTMZスポーツに対して、ルヌマゴメドフのマネージャーであるアリ・アブデルアジズ氏が、メイウェザーが対戦を懇願していた事実を引用した。