天心戦の波紋広がるメイウェザーは次に誰と戦う?!
そのアブデルアジズ氏は、TMZスポーツに対して「私とメイウェザーは、先月文書で交渉した。もしも、彼が、それを否定するなら、全部表に出してもいい。嘘はつくな。彼の方が戦いを希望してきたのだ。もしかすると、私のことを狂っているとたくさんの人は、考えるかもしれないが、私は、ハビブが彼を打ちのめすと考えている。フロイドはハビブとの試合で簡単に金を稼げると考えているようだが、ハビブの方が若いし強い。コナーよりもタフだ。コナーはTKO負けしたが、ハビブは絶対にあきらめない」とのコメントを残している。 ヌルマゴメドフは27戦無敗でマクレガー戦後に起こした乱闘騒ぎにより現在は出場停止のペナルティを受けている。ただレスリングや柔道、コンバットサンボをバックボーンにした総合格闘家で、打撃を得意とするマクレガーと違ってボクシングルールとなると、かなり不利だとされている。 メイウェザーがボクシングマッチでTKO勝利したマクレガーとの再戦については、「1度目の対戦ではマクレガーがオクタゴンをボクシングリングに変えて戦い、視聴率という視点で見ると過去2番目に大きな興行成績を収めた。だが、ボクシング界におけるかつて見られた最高の戦いとは程遠いものだった」と記録的なPPV収入とメイウェザーの衰えを指摘。 「マクレガーの未来は宙に浮いているが、メイウェザーにすでにボクシングで敗戦している以上、彼は、逆にUFCの戦いできっちりとしたリベンジを望んでいることに疑いはないだろう」と、マクレガー側が再戦は、総合ルールで行いたいという希望を持っていることを明らかにした。 マクレガーは自分より先に天心とのエキシビションマッチを選んだことに対して、ツイッターで再三にわたって批判、今回も「That 9 million won’t keep you on top of my list for long, kid. (あの900万ドル=約9億9000万円では、俺のリストのトップはキープできねえぜ! キッド!)と1月1日に投稿した。これも体重差がありボクシング経験もない天心戦とのエキシビションマッチで約10億円を手にしたメイウェザーに対して、もっと稼げる自分との試合をしろ!と暗に挑発したものだ。 3人目の候補として上がっているボクシングの3階級王者、アルバレスとの再戦については、「メキシコ人選手(のアルバレス)が2013年に受けた敗戦(0-2判定負け)を改めたいと熱望していることに疑いはなく、ニューヨークでロッキー・フィールディングを倒して、3階級王者になったばかりの彼は並外れた化け物に見える。メイウェザーへの敗戦は、彼の51勝1敗2分のキャリアで唯一の黒星で、そのリベンジは彼にとって大きな興味となるだろう」と、アルバレス側が熱望しているであろうと推察した。 アルバレスは、昨年9月にWBA世界ミドル級スーパー、WBC同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)との再戦に判定勝利して2つのベルトを腰に巻き、12月には階級を一つ上げて、WBA世界スーパーミドル級王者のロッキー・フィールディングに3回TKO勝利、3階級制覇に成功している。 カネロが「DAZN」と、5年で11試合、3億6500万ドル(約402億円)の巨額契約を結んでいることが「この戦いが実現するとの仮説においてわずかな希望。この巨大な数字は『金の亡者』メイウェザーが耳を傾けるのに十分だ」としたが、現実的には実現が難しいという見解を示した。 「28歳のカネロはメイウェザーと13歳の差がある。これが(試合の実現不可能な)決定要素になりそうだ。完全なる引退へと進みながら無敗記録を保つ40歳を超えた今、ボクシングにおけるパウンド・フォー・パウンドの1人と対戦するという垂涎の戦いに対する期待に応えるには厳しいだろう」 記事は、今後、エキジビション興行を続けていく可能性についても触れ、「メイウェザーは、自分に接近できるだけのレベルにない選手とリングに上がり簡単に金儲けをした。だが、この金儲け男がエキシビションマッチでさらに戻ってくることはおそらくないだろう」と予想している。 「RIZIN」でのメイウェザー対天心の再戦については、榊原信行実行委員長がキッパリと否定している。 また記事では名前が出なかったが、この19日にエイドリアン・ブローナー(アメリカ)とWBA世界ウエルター級タイトルマッチを戦う6階級王者、マニー・パッキャオ(フィリピン)との再戦の可能性も消えていない。 メイウェザーにとってみれば、天心戦をきっかけに世界中のメディアで話題になることは、“メイウェザーブランド”を世界に再確認させる意義として大きいだろう。たった139秒のエキシビションマッチで、約10億円のファイトマネーにプラスして、次戦への話題まで作った。メイウェザーが、賛否の論争が起きているRIZINの大晦日マッチの一番の勝者だったのかもしれない。