【2024年上半期】おさえておくべき マーケティング トレンド5選。リテールメディア、AIの行方は?
すべてがアドネットワークに
リテールメディアの台頭は、チェース(Chase)のような金融ブランド(ファイナンシャルメディアネットワーク)やユナイテッド航空(United Airlines)のような航空会社(トラベルメディアネットワーク)がマーケター向けのサービスを発表するなど、従来の小売企業をはるかに超えている。 消費者データを大量に保有するブランドは、そのデータをほかの広告主に売り込むことで、収益を増やすことができると気づいたようだ。つまり、今やすべてがアドネットワークだということだ。あるいは、少なくとも一部のブランドはそうであることを望んでいるように見える。この傾向は今後も続くだろう。リテールメディアへの支出は増加の一途をたどっている。その広告費を狙わない手があるだろうか? イーマーケター(eMarketer)のデータによれば、リテールメディアは2023年、広告費全体の13%を占めていたが、2024年は15.2%に増加する見込みだ。イーマーケターはまた、この割合は2027年までに21.8%に達すると予測している。とはいえ、いずれ何らかの統合や取りまとめが必要になるだろう。サービスのテストに必要なリソースを持つマーケターはほとんどいないからだ。
TikTokの禁止?
TikTok(ティックトック)は近年、大手マーケターのソーシャルメディア予算の定番となっているため、その迫り来る禁止におおむね無関心を貫いていることはいささか驚きだ。おそらく意図的にそうしているのだろう。TikTokも自身の禁止にあまり言及せず、通常営業しているようで、6月のカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルでもマーケターへの売り込みを続けていた。 もしそうだとしたら、なぜマーケターが心配しなければならないのだろう? TikTok消滅の危機は過去にも何度かあり、マーケターはもう慣れているのかもしれない。また、広告費を移動させ、複数のプラットフォームでインフルエンサーと提携するための代替策が用意されている可能性もある。いずれにせよ、TikTok禁止の脅威は2024年半ばの時点で、マーケターの大きな心配事ではないようだ。 [原文:Marketing Briefing: What to make of the major marketing trends of the first half of 2024] Kristina Monllos(翻訳:米井香織/ガリレオ、編集:戸田美子)
編集部