「海に浮かぶ100m超えの茶柱!」曳航後“逆立ち”する海洋研究施設 スクラップになる危機を救われる
イギリスの会社が買い取り再就役へ
イギリスの海洋開発企業DEEP(ディープ)は2024年10月23日、アメリカ海軍調査研究所とスクリップス海洋研究所が保有していた外洋研究プラットフォーム「RPフリップ」の廃棄を阻止したと発表しました。 【動画】ふ、船が立った!? これが、RPフリップが“茶柱”になる瞬間です アメリカ西海岸沖で使われていたこのプラットフォームは、海の波の高さ、音響信号、水温、密度などを調査し、気象データを収集するために設計されました。乗組員5人に加えて最大11人の研究者や科学者を収容し、約1か月間は補給なしで調査できます。 特異なのがその形状です。曳航されるときは横倒しで船のようになっていますが、観測海域に着くと、全長約108mの巨体を、ちょうど人間が逆立ちするときのように水平から垂直へと方向を90度変えて浮かせることで、観測モードに変形します。 RPフリップは2023年8月に退役し、解体のためにメキシコまで曳航される予定でした。しかし、その情報を聞いたディープのクリステン・テルトゥールCEOが、同社が体現しようとしている未来の実現のために必要なものだとし、買い取りを決断しました。 なお、買い取られたRPフリップは、パナマ運河を通ってフランスの造船所まで曳航し、そこで近代化改修を施し、再就役させるとのことです。
乗りものニュース編集部