【関屋記念回顧】トゥードジボン、馬場と騎手心理を味方にした逃げ 2着ディオとのセットもオトク
トゥードジボンとディオはセット
2着は米子Sでトゥードジボンに迫ったディオ。またも逃げ切りを許してしまった。理想はトゥードジボンを追いかけ、少しでも前のポジションをとりたかったところだが、ゲートの反応がほんのわずかに遅れた。スタート直後の一完歩が結果を左右したといっていい。いいかえれば、勝ち馬との差は着差ほど大きくない。 人気はトゥードジボン3番人気に対し、ディオは8番人気。どちらも前から速い時計を乗り切る形がベストで、キャラクターとしては共通点がある。力差なし、共通点ありなのに、人気に開きがある。つまりディオには妙味がある。トゥードジボンが好走しそうなときは、ディオも馬券に入れれば、おいしい配当にありつける。こういったペア馬券は何度も有効で、今後も目を離してはいけない。 3着ジュンブロッサムはスタートで遅れ、4コーナー後方16番手。ほぼノーチャンスに近い位置から上がり32.5で猛然と追い込んできた。適性の高さが好結果を導いた。ここ3戦騎乗した川田将雅騎手は比較的スタートを決めており、慣れた騎手への乗り替わりで巻き返してきそうだ。3走前にトゥードジボンをきっちり差し切ったこともある。 ライタープロフィール 勝木 淳 競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースエキスパートを務める。『キタサンブラック伝説 王道を駆け抜けたみんなの愛馬』(星海社新書)に寄稿。
勝木淳