「たぶん最後の全日本なので…」青木祐奈22歳の“涙の引退示唆”はなぜ衝撃的だったのか?「つらい時期も長かった」5歳で始まった競技人生
12月22日、フィギュアスケートの全日本選手権女子フリーが行われた。 最終グループ、全体の19番滑走だった青木祐奈は演技を終えると、その内容を振り返った。 【感涙写真】青木祐奈(22歳)が全日本選手権で見せた美しいスケーティング。演技直後、氷上で浮かべた晴れやかな笑顔。この記事の写真を見る。 「今できることをすべて出し切りたいなと思って挑んだんですけど、フリーはちょっとばたばたというか、練習でしないミスをしてしまったので、今はとにかく悔しい気持ちです」 ジャンプでのミスが響き、12位で大会を終えることとなったが、その後発した言葉は、衝撃をもたらした。 「でもたぶん最後の全日本なので最後に自分らしい演技というのをしっかりして終えられたので、そういう意味で悔いはないです」 話す途中から、青木は涙が止まらなかった。
涙ながらに語った「スケートをこれ以上嫌いになりたくない」
その後のやりとりであらためて説明した。 「全日本が終わってから決めようと最初から考えていて、ここまで全日本までの期間で、自分が今までやってきた練習の中で本当にいちばんいい練習というのを毎日積み重ねて、もうこれ以上ないという自分自身がいました。 その中でこの内容だったということは『ここまでかな』という気持ちと、結果を得ることができて、自分としてもここで出し切れて、次に何かつながるものがあれば続けようと思っていたんですけど。自分は満足したというか、スケートをこれ以上嫌いになるようなことにはなりたくないので、今日終われてよかったです」 「オリンピックシーズンまでというのは頭になかったわけじゃないんですけど、でもやっぱり自分の中でこの全日本に向けて本当に今までで一番いい練習を積めていたので、今回、次につながるものがあったら本当に続けたい気持ちだったんですけど、でもたぶんないので」 今シーズン、まだ大会は残っているとはいえ、一連の言葉は今シーズンで競技から退くことを示唆していたから、多くの人に重く受け取られた。そしてそれが衝撃となったのは、青木の足跡と、氷上でみせる演技にある。
5歳から始まったスケート人生
「辛かった時期はほんとうに長かったです」 以前、青木はスケート人生を振り返り、こう語っている。 そのスタートは5歳の頃。スケートに励んだ青木は、将来を嘱望されるスケーターとして注目を集めるようになった。小学生から全国大会で活躍し、中学1年生だった2014-2015シーズンは全日本ノービス選手権(ノービスA)で優勝し全日本ジュニア選手権でも5位と健闘、国際大会でも優勝を重ねた。 好成績もさることながら、青木が注目された理由はジャンプにあった。今も武器とするトリプルルッツ-トリプルループだ。2015-2016シーズン、ジュニアグランプリシリーズのリガ大会で成功させたが、それは史上4人目のこと。そして今日も、プログラムに取り入れている選手は皆無に近い。 2014年にはアイスショー「クリスマスオンアイス」、2015年は「ファンタジー・オン・アイス」に出演するなど魅せる力にも着目されていた。テレビ番組で特集されるなど、スポットがあてられた。
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