「友好関係さらに深まる機会に」天皇陛下ご訪英前の会見 宮内記者会質問へのご回答全文
「雅子も、昭和63年から平成2年にかけて、当時勤めていた外務省の研修生としてオックスフォード大学のベイリオル・コレッジに留学し、大学院で国際関係論を学びました。オックスフォード大学の歴史や伝統、荘厳な建物や庭の美しさなどに感銘を受けるとともに、先生方や友人たちからも多くのことを教わり、かけがえのない貴重な経験ができたということです。また、英国各地の美しい風景や人々の親切も深く心に残り、私同様、思い出深い2年間になったようです」
「今回の訪問で、初めて雅子と一緒にオックスフォードのマートン・コレッジやベイリオル・コレッジなどを訪れ、市内を散策することを心待ちにしております」
「私が留学した経験から言いますと、実際に外国に行き、自分自身で様々なものを見て、そこに暮らす人々に会い、経験を積むことによって、テレビやインターネットでは知り得ない多くのことに触れることができるように思います。さらに、一つの国に一定の期間滞在することは、日本の外に出て日本を見つめ直すまたとない機会となると思います。今後とも、我が国の若い世代の人々が外国への関心を持ち続け、留学などを通して、世界中の国や人々との友好を深める機会が増えていくことを期待しています」
「チャールズ国王陛下が、御病気の御治療中にもかかわらず、私たちをお迎えくださることを大変有り難く思います。また、キャサリン皇太子妃殿下も御治療中にありながら、少しずつ御公務にも復帰されると伺いました。お二方ともいろいろと大変でいらっしゃると思いますが、御治療が順調に進み、お早い御快復がお出来になるようお祈りしております」
--日本とイギリスには先の大戦で敵対した歴史もあります。戦後、皇室とイギリス王室が相互の訪問を重ね、親密な関係を築いてきましたが、昭和天皇と香淳皇后、上皇ご夫妻からお聞きになっている話を教えて下さい。今後の国際親善で陛下が果たされたい役割、愛子さまなど次世代を担う方々の交流への期待もお聞かせ下さい