「喘息発作」が起きたときの応急処置はご存じですか? 対処法や日常生活での注意点も医師が解説!
喘息発作の治療法
編集部: 発作が起きないよう、普段からどのようなことに注意したらいいのでしょうか? 小林先生: 「発作がしばらく出ていないから」といって治療をやめず、医師の指示に従い、治療を継続することが必要です。喘息発作の治療のゴールは、発作の症状を鎮めることではなく、「発作が起こらないようになり、健康な人と変わらない生活を送ること」です。そのため、日頃から継続的に治療に取り組む必要があります。 編集部: 具体的にどのような治療をおこなうのですか? 小林先生: 喘息の治療薬には、発作が起きたときに症状を鎮める「発作治療薬」のほか、発作が起こらないように毎日継続する「長期管理薬」があります。長期管理薬は毎日継続することで効果が期待できる薬なので、症状がみられなくても必ず医師の指示に従い、継続するようにしましょう。 編集部: そのほか、日常生活でどのようなことに気をつければいいでしょうか? 小林先生: ストレスを溜めないことや、十分な睡眠をとることが大切です。特に、ストレスは自律神経のバランスをとり、喘息を悪化させる原因になります。適度に休養を取り、余暇を楽しむことを心がけましょう。 編集部: そのほか、気をつけることはありますか? 小林先生: ハウスダスト、カビ、ペットの毛、花粉などのアレルゲンを避ける、風邪や感染症にかからないようにするといったことも気をつけましょう。また、アルコールは発作の誘因となるため、適度にしましょう。タバコは気道を刺激し、炎症を悪化させるため、喫煙の習慣がある場合は禁煙を推奨しています。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 小林先生: 気管支喘息は年齢を問わず発症するおそれがある病気です。症状が落ち着いていても、長期管理薬による普段の治療を忘れずにおこないましょう。長期管理薬は、気道の炎症を抑え、症状が起こりにくい状態にしてくれます。気管支喘息の管理をしっかりおこなえば、健康な人と同じ生活や運動ができます。もし、治療を忘れて症状が再発した際は、遠慮せずにお近くの呼吸器内科医にご相談ください。日々の治療をおこない、症状が出ないことを目標に、一緒に治療をしていきましょう。