パワハラ疑惑報道のJ2東京V永井監督が逆転負け後に“騒動”を「絆は揺るぎない」と言及…一方の選手の受け止め方は?
パワーハラスメント行為と受け止められる指導があったと、1部スポーツ紙で報じられたJ2東京ヴェルディの永井秀樹監督(50)が28日、自ら騒動について言及した。 敵地サンガスタジアム by KYOCERAで、J1昇格圏内につける京都サンガと対峙した28日夜の明治安田生命J2リーグ第27節。後半に喫した3連続ゴールで1-3の逆転負けを喫した試合後のリモート会見で、メディアから件の報道に対する考えを問われた。 ――今夜の試合にどれぐらい影響したかはわかりませんが、サポーターが今朝の記事に関してかなり心配していると思います。監督から何か伝えたいことはありますか。 白いマスクを着用したままの永井監督は、少しだけ沈黙した後に「もちろん伝えたいことはありますが」と前置きした上で、慎重な口調で言葉を紡いだ。 「この場ではまだお伝えするタイミングではないかな、と。ひとつだけ言えるのは、選手たちとの間で積み上げてきた絆という部分は揺るぎないものがある、というのは自分の支えといいますか、大変ありがたいところだなと感じています」 報道では練習やミーティングなどで一部選手を精神的に追い込む、パワーハラスメントのような行為があったとヴェルディの選手会が主張。Jリーグ事務局に対してすでに意見書を提出し、Jリーグ側も幹部が今後の対応を協議したと伝えられている。 精神的な不調から練習に参加できなくなった選手や、クラブの活動から意図的に外されている選手もいると、別のメディアも続報を打っている。しかし、京都とのリーグ戦を直前に控えた状況で報じられたショッキングな内容に対するヴェルディ側の反応はなく、クラブの公式ウェブサイト上で状況説明文なども掲載されなかった。 永井監督に関するパワーハラスメント疑惑は東京五輪期間中の7月下旬に、ウェブサイト『デイリー新潮』で具体的な選手名もあげられる形で報じられていた。 タイトルに「名門・東京ヴェルディで相次ぐ選手の体調不良…背景に永井監督の“吊し上げ”指導」と書かれた記事では、試合でミスをした映像が繰り返し再生されるなど、選手たちが精神的に追い込まれるミーティングの光景が生々しく描写されていた。 さらには「サッカーを辞めたい」と悩む選手や、シーズン序盤にして構想外扱いになった選手の存在も実名で報じられた。しかし、決して小さくない反響を呼んだウェブ記事が出ても、クラブ側が対応に動いた形跡はないように見受けられる。業を煮やした選手たちが決起したと考えれば、クラブの選手会がJリーグ事務局へ意見書を提出する異例の行動もうなずける。