貯金神話は崩壊する…「人生100年時代」を「投資で」乗り切るために買っておきたい「2つの銘柄」
おわりに 貯金神話の崩壊 二極化していく日本人
今回は「人生100年時代」における基本的な投資の考え方について解説してきましたが、執筆に至る大きな理由として、今後の日本社会はどこかの時点で貯金神話が完全に崩壊することが考えられるからです。 そのため未来の日本社会では貯金額の多さが真面目な生き方を表す美徳ではなく、投資知識がなく、マネーリテラシーが低いことを表すワードとなる可能性がとても高いでしょう。 そもそも貯金神話が続いた背景として、日本経済におけるデフレの長期化がありました。 デフレとは円の価値が上がり、物価が下がる現象です。デフレの状況下では不動産や株などの価値も下落するので、貯金をしておくことが少なからず資産防衛へと繋がっていました。 しかしインフレがやってくると、貨幣の価値が下がり物価が上昇します。この場合、不動産や株の価格も上昇するので、貯金をしていると相対的に資産価値が目減りします。 また日本という国はエネルギー資源の約90%を輸入に頼っています。そのため円安によってガソリン価格がさらに高騰する状況も今後想定されるでしょう。 もちろん生活費や学費などのために現金を残しておく必要はありますが、資産の全てを銀行に預けておいてもほとんど意味はありません。 つまり、今後の日本人は投資をする人と投資をしない人で二極化していき、これまで以上に経済格差が拡大する未来が予想されます。 より充実した生き方を選ぶためのツールとして、投資と上手に付き合うことが求められているのです。
鈴木 林太郎(米国株ライター)