【部屋ごと出かける】日産MYROOMシリーズに「NV200バネット」が追加 年内の発売を予定
キャラバンMYROOMよりも幅広い年齢層をカバー
コロナ禍により、不特定多数の人との接触を避けて旅行したいと考える人が増え、キャンピングカーの人気が高まった。この傾向は脱コロナの2023年以降も続いており、2023年には1万90台ものキャンピングカーが生産された(出展:2023年キャンピングカー白書)。 しかも、バンコン(ワンボックスやミニバンをベースに架装したもの)やキャブコン(キャンピングカー専用のシャシに居住スペースを仮装したもの)といった本格的なキャンピングカーだけでなく、MYROOMシリーズのようなモデルから軽自動車ベースのものまで、さまざまな車中泊仕様のカスタマイズ車が増加している。 MYROOMシリーズの第1弾となったキャラバンMYROOM Launch editionは発売後、約3ヵ月で190台を完売したほどだ。さらに、NV200バネットのクラスでも車中泊車仕様を望む声が高いといった背景から、バネットMYROOMが生まれたというわけだ。 キャラバンMYROOMのターゲットカスタマーは、夫婦やファミリーで出かけ、キャブオーバーバンの運転も問題なく、車中泊での仕様を前提とした人たちだった。 だがバネットMYROOMでは、MYROOMとしての価値観は変わらないものの、夫婦でもひとりでも出かけ、ミニバン同様の運転のしやすさを求め、日帰り旅行をはじめ送迎や買い物といった日常使いにも、といったカスタマーを想定している。 年齢的には50~60代の夫婦で、子育てが終わった"エンプティネスター"と呼ばれるポストファミリー。旅好きで、夫婦でもひとりでも外に出ることを好む。審美眼を持ち、良いものや非日常感を求めている。そして自分たちのペースを大事にする。現在の保有車は、SUVもしくはミニバン。ターゲットカスタマーのイメージは、こんなところだろうか。 「ひとりでゆったり、ふたりでぴったり」といった、ジャストフィットサイズのNV200バネットMYROOMの登場で、日産のMYROOMシリーズの人気はさらに高まりそうだ。となると、いずれは「セレナMYROOM」なんていうのも登場するのでは……? といった期待まで抱かされてしまいそうだ。
篠原政明(執筆) AUTOCAR JAPAN(編集)