はやぶさ2が地球に帰還へ JAXA会見(全文3完)ありがとう、また会う日まで
今度小惑星に行くなら内部構造をより積極的に知りたい
吉川:あと、科学のほうなんですが、これはたぶん科学者に聞くと、それぞれの人がやりたいことがたくさんあって、人によってかなり違うと思うんですが、私個人的に言うと、今度小惑星に行くとしたら、やはり内部構造ですね。小惑星の内部構造をより積極的に知りたいと。今回も一応、内部構造として、例えば密度の値とか、あるいは表面のボルダーの分布とか、小惑星の形状とか、そういったものを総合してリュウグウの構造を見てるわけですけれども、より直接的に内部構造が分かるような探査をしたら、これはかなり面白いんじゃないかなと思います。 それから観測という意味で言うと、今回はリュウグウの赤道方向にずっと探査機がいるわけでして、極方向を見ようとすると結構大変だったわけですね。ですから次回はどの方向からでも観測ができる、さらには搭載していたカメラも例えばOSIRIS-RExのカメラに比べるとかなり性能が下がってしまいますので、それをもっと高性能なカメラを積んでいくとか、言いだすと切りがなくなってくるわけですけれど、そんなことを個人的には感じました。 久保田:ちょっと付け加えさせていただきますと、今宿題っていうお話がありましたけど、もう1つ応用問題が実は出てきておりまして、今回「はやぶさ2」でピンポイントタッチダウンができたということから、今SLIMという月着陸実験機を考えていますけど、これがかなり人工ターゲットマーカー使わないんですけれども、画像処理の技術がかなり生かされるっていう点と、今提案中であります、MMXという火星衛星サンプルリターンにもサンプル採取を含めて、「はやぶさ2」の知見がかなり使えるんじゃないかということで、応用問題に発展しているっていうふうに考えています。 しんぶん赤旗:ありがとうございます。 司会:続いての質問を、その斜め後ろの方にお願いします。で、その次向こうの端の女性の方にお願いします。