「接待伴う飲食店」「3密」「大声」 コロナ分科会が都の感染分析、Go Toで4提言も
政府の新型コロナウイルス対策分科会が16日、開かれた。その後、分科会の尾身茂会長(地域医療機能推進機構理事長)が記者会見し、東京で増えている新規感染者について触れ、「個別で例外があるかもしれないが、接待を伴う飲食店を中心に広がったというのが我々の判断」と訴えた。 【会見ノーカット】GoToは「東京対象外」 コロナ分科会後に西村担当相と尾身会長が会見 さらに「飲食店、劇場、色んな所でクラスターが確認されているが、相も変わらず、ずいぶん前から言っていた『3密』とか大声が共通の感染の場であるというのが(分科会の)判断だ。放置しておくと市中へのまん延や、地方への感染が広がる可能性があるというのが我々の評価のポイント」と注意喚起した。
Go To事業で政府に4提言
Go Toトラベル事業については、分科会が政府に提言した4点を説明した。4点は以下の通り。 (1)3密、大声を出す行為を控える「新しい生活様式」に基づく旅のあり方を周知する機会とする。接触確認アプリの利用を強く推奨 (2)当面の間、積極的に東京都から他の道府県への移動、他の道府県から東京都への移動を支援するGo To事業は延期すべき (3)東京都以外のGo Toトラベル事業は実施しても差し支えない (4)東京都での感染が落ち着いてくれば東京都もGo Toトラベル事業を行って差し支えない
Go Toキャンペーンとは?
「Go Toキャンペーン」は、外出自粛や休業要請によって冷え込んだ観光や飲食などの消費を促そうと政府が実施を決めた事業で総事業費は1兆6794億円。そのうち1兆3500億円を充てられたのが旅行・観光を対象とした「Go To Travel(トラベル)」で、旅行費の半額を政府が補助する内容で、1人1泊あたり最大2万円が還元額の上限だ。当初は8月上旬に開始予定だったが、観光業界からの意見などを受け7月22日に開始日を前倒ししていた。キャンペーンには他にも「Go To Eat」「Go To Event(イベント)」などがある。
東京都の新規感染者、過去最多の286人に
東京都は16日、新たに確認された感染者数が過去最多の286人となったと発表した。都内では9日から12日まで4日続けて感染者が200人を超える高水準が続いた。13日から3日間は100人台だったが、一気に前日比121人増の286人となった。 小池百合子知事は15日の記者会見で、同キャンペーンを政府が7月22日から開始することについて、「現在の感染状況を踏まえると、実施時期や方法は改めてよく考えいただきたい」と注文をつけていた。