【夏の甲子園】大阪桐蔭から金星 小松大谷の田西称が語った舞台裏「甲子園が仲間になった」
「自分が大事なところで1本打てたら、スタンド全員が小松大谷の味方になってくれると思っていました。そのためにチーム全員、全力で走り抜くとか、小さいところから『小松大谷を応援したい』という空気をつくっていったつもりです」 センター前にタイムリーヒットを放った瞬間、まさに思い描いていた空間になったのではないか。そう尋ねると、田西は実感たっぷりにこう答えた。 「いやぁ~、甲子園が仲間になった感じでした」 甲子園が仲間になる──。そんなフレーズを口にした高校球児に初めて会った。 田西は将来的にプロを目指しているという。今夏の経験は稀代のスラッガーの進化を加速させるに違いない。 誰にも屈することのないフルスイングを来年も甲子園で見せてくれるのか。新たな挑戦が始まろうとしている。 野球2024年夏の甲子園」特設ページはこちら>>
菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro