「過酷、体力的にも精神的にも」長野県出身初の女子ボートレーサー誕生 3度目の挑戦で倍率25倍の難関突破
趣味「河童探し」人生で4回遭遇!?
デビュー戦に向けて練習に励む井沢さん。ボートレース場は全国に24カ所あり、18都府県に選手が所属する支部がある。 養成所を出た井沢さんは愛知支部の所属に。デビュー戦は父に連れて行ってもらった蒲郡のレース場となった。 強い意志と実行力を感じさせる井沢さんだがー。 井沢聖奈選手(20): 「ちょうど河童もいましたし、いい機会だったなって」 記者: 「河童というのは何なんですか?」 井沢聖奈選手(20): 「何っていうのは、もうそのままです。河童がいたよって」 井沢さんの趣味は「河童探し」。人生で4回遭遇したことがあるという。こうした「ピュア」な一面も井沢さんの良さなのかもしれない。 記者: 「川にいた『人間』じゃなくて?」 井沢聖奈選手(20): 「じゃないんですよ、真冬ですよ?川に入ってるのおかしいじゃないですか、それは『河童』でした」
緊張のデビュー戦
5月25日、ボートレース蒲郡。 デビュー戦当日。 宿舎から走って整備場に集まる若手選手たち。自分が使うモーターを手早く用意し、先輩レーサーのモーターも一緒に運ぶ。 こうした準備は新人・若手の仕事。 前日の抽選によって決まったボートとモーターを取り付け、出走できる状態にする。 ここからは全員がライバル。井沢さんも真剣な表情だ。 取り付けたら試運転をする。 井沢聖奈選手(20): 「もう気持ち悪いです。緊張しすぎて何していいかわからないくらい」 先輩たちは部品の点検やプロペラの調整などをするが、経験が浅い井沢さんたちはすぐに水上に出て練習。 井沢聖奈選手(20): 「すごく緊張してるんですけど、うれしいです。楽しみたいと思います。自分の、いっぱいレースに参加しているところを見てほしい」
幼なじみが励まし続け
一方ー。 幼なじみ・矢沢乃莉子さん: 「『井沢聖奈』って書いてある!はー、うれしい」 今は山梨県の大学に通っているが、この日、電車を乗り継ぎ6時間かけて応援に駆け付けた。 養成所に入った井沢さんを手紙で励ましてきた一人だ。 幼なじみ・矢沢乃莉子さん: 「手紙にも『今、これ泣きながら書いてます』とか書いてて、つらいなって思ってました。養成所に入れてる時点ですごいことだから、胸張って頑張ってほしいと言いました。楽しみにしてる人たくさんいるので、思い切り走ってほしい」