[リトアニアへの旅]ユネスコのモダニズム建築都市、カウナスを歩く。
偶然入ってこんな素敵なインテリアに出合えるなら、もっといろんなお店に入ってみたくなるはず。洒落たモダニズム建築の街並みを歩いて、独立前の雰囲気を残すカフェやショップで地元の人に混じってお茶を飲む......。一日中街をさまよい、あちらこちらに立ち寄って深掘りしてみたい街だ。 スプルギネ Spurginė Laisvės al. 84, 44250 Kaunas, Lithuania Tel: +370 3720 0355 営) 8時30分~20時(土曜9時~20時、日曜10時~19時) 休) なし HP https://tavobaras.lt/spurgine-kaune-laisves-alejoje/
カトリック教徒の聖なる巡礼の地、十字架の丘。
最後はリトアニアを象徴する聖地へ。カウナスから北へ車で約2時間のシャウレイにある「十字架の丘」。平坦な草原をひたすら走り続けてたどり着いたのは、想像もできないほど美しいライ麦畑、そしてその中に突如と現れるのが、大小無数の十字架が立つ、ユネスコ世界無形文化遺産の「十字架の丘」だ。
リトアニアの歴史は戦いと抑圧の歴史といっても過言ではない。とくに第一、第二次世界大戦中、ナチス・ドイツによるユダヤ人弾圧、戦後の旧ソ連によるシベリア追放などの不幸が繰り返される中、カトリック信者であるリトアニアの人たちは、1831年のロシア蜂起後この地に十字架を立て始めた。戦地や抑留された土地での亡骸は祖国へ戻ることはなかったため、命を落とした人々を弔うために十字架は増え続け、それは現在も続いている。旧ソ連時代、この十字架の丘はロシアによって何度も破壊されたにもかかわらず、その都度、リトアニアの人々は十字架を最初から立て直し、現在まで守られてきた。十字架を立て続ける無言の抵抗......1991年に非暴力にてソ連から独立を勝ち取った「人間の鎖」も、リトアニアのヴィルニュスから始まった。 ネット写真などで見ると、一瞬驚きもするが、実際訪れてみると実に穏やかでピュアな空気に包まれていることに驚く。聖なる祈りの気に満ちたパワースポットであることを実感できるはずだ。