阿部一二三、本当の「おしゃれ好き」が伝わる着こなし 柔道もファッションも一本勝ち
連載《ニュースなルック》
2024年パリオリンピックを見終わってつくづく思ったのは、今どきの日本のアスリートはみんなイケメン、イケジョだなぁということである。どの競技の選手たちもトップアスリートとして高い技術力と鍛え抜かれた身体能力、オリンピアンとして誇りと精神力を持ちながら、なおかつフィールドの内外で見せる自然体のフォトジェニックな笑顔や、インスタグラムなどでのぞかせるプライベートスタイルも本当にカッコいい。 【写真はこちら】タキシード姿の横には妹の詩選手も パリ五輪公式ウエア、私服、スーツ、柔道着…一二三選手の装いをチェック!
オリンピックが開催されたパリをはじめ海外では、トップアスリートがファッションモデルをすることはよくある。今や日本もオリンピックに出場するトップアスリートたちが、ファッション誌などでモデルとしてひっぱりだこだ。 彼らはモードなハイブランドからカジュアルスタイルまでプロのモデル顔負けで着こなして、サマになってしまう。スタイリストが用意した格好だからというなかれ。着せられている感などみじんもない。本当にお洒落(しゃれ)も好きなのだなぁというのが伝わってくる。ひと昔前ならば引退すると突然お洒落に目覚めるというアスリートが多かったが、今どきのオリンピアンは文武両道ならぬ装武両道なのだ。
■サラサラヘアのイケメン 「JUDO」ドラマの主人公
柔道の男子66キロ級で見事2連覇した、金メダリストの阿部一二三選手もまさにそうだ。 まず名前がカッコいいではないか。一、二、三、と書いて「ひふみ」ですよ。そしてサラサラなヘアスタイルにイケメン。筆者の世代などは、昭和の昔にやっていたスポ根ドラマ「柔道一直線」を見て主人公の一条直也に憧れて柔道を始めたチビッ子たちが多かった。 阿部一二三選手が試合の前に目を閉じて右腕をポンポンとたたく気合を入れるしぐさや、畳を降りる際に正座をしながら一礼するしぐさなど、まるでネットフリックスあたりで世界配信しそうな「JUDO」をテーマにしたドラマの主人公みたいである。
■自分が似合うと思う服が似合う服
阿部一二三選手も「阿部一二三ファッション」で検索すると、柔道着姿のアスリートの顔ではなく、ファッション誌でモデルとしてお洒落を楽しむ画像がたくさん出てくる。 例えばメンズファッション誌「Safari(サファリ)」では、「ルイ・ヴィトン」のブルゾンやウインドブレーカーにカーゴパンツを合わせたスポーティーなハイカジュアルルックを着こなして、「ファッションは、服のテイストに頼るというより、自分のカラダのほうに服を合わせていく感覚で楽しんでいます。まわりがどう思うかではなく、自分が似合うと思ったらそれが似合う服。そんな感覚です」とコメントしている。 女性ファッション誌「SPUR(シュプール)」では、柔道の心構えである「柔よく剛を制す」をもじって「柔よくモードを制す」と題して、「ミュウミュウ」の着物風な前合わせのコートにスイムショーツを合わせて、足首にアンクレットを巻いてサンダル履き。他にも、同じく「ミュウミュウ」のワイドショルダーでウエストが極端に細い鮮やかなグリーンのスポーティーなナイロンジャケットにショーツを履いてハイソックスにレザーシューズを合わせて、柔道の構えのポーズを取ったりしている。