阿部一二三、本当の「おしゃれ好き」が伝わる着こなし 柔道もファッションも一本勝ち
■本当のお洒落好き、モードブランド難なく装う
「普段はこういう半端丈の羽織ものを着ることがなく新鮮でした。遊び心があっていいですね。スイムショーツもかわいい。私服はモノトーンが多いので、鮮やかなグリーンも目新しく感じました。ショーツは夏場にはくこともありますが、こんな形も楽しいですね」 いやはやコメントといい、お洒落が本当に好きじゃなければ似合わないモードブランドを見事な技ありで難なく着こなしている。
■シックなタキシードも着こなす
他にも、イタリアのファッションブランド「MARNI(マルニ)」が日本で初開催した2023年秋冬コレクション(国立代々木競技場第二体育館)のファッションショーでは、スペシャルゲストとして招かれてマルニのカラフルなボーダー柄のニットカーディガンを着こなしている。 またファッション誌「anan(アンアン)」では、時代の顔としてムーブメントの先駆けや時代の象徴となった人、モノ、コトを表彰する「ananAWARD2021」のアスリート部門に選ばれて、ブラックのリボンタイを締めたシックなタキシードスタイルも披露している。 ところで、ここまで読んで「はて」と思った人もいるだろう。そう、畳の上でも外でも、ファッション誌でも、阿部一二三選手の隣にはいつも妹の阿部詩選手も一緒にいるのだ。パリオリンピックで詩選手が敗退して泣きじゃくったあの時までは。
■4年後のロス五輪、兄妹でカッコいいJUDOを期待
いろいろと言う人もいるが、むしろ筆者は「泣いていいんだよ、思いっきり泣いちゃえ」と思いましたね。メダルが取れなかったくらいで全日本国民に泣きじゃくりながら謝る必要なんてないです。それこそ装武両道で、お兄ちゃんの一二三選手と一緒にまた4年後にロサンゼルスの青い空の下で、兄妹でカッコいいJUDOを見せてください。イッポーン! 文:いであつし
いであつし
ライター、コラムニスト。1961年静岡生まれ。コピーライターとしてパルコ、西武などの広告を手掛ける。雑誌「ポパイ」にエディターとして参加。大のアメカジ通として知られメンズファッション誌、TV誌、新聞などで執筆。「Begin(ビギン)」、「LaLa Begin(ララビギン)」などで連載コラムを持つ。 ※この記事は「THE NIKKEI MAGAZINE」の記事を再構成して配信しています。