【プレミア12】台湾メディア記者が侍ジャパンに警鐘鳴らす米国の〝変わり身〟「足を絡めた攻撃をしてくる」
国際大会「プレミア12」で井端弘和監督(49)率いる侍ジャパンは19日、台湾から帰国した。グループBのオープニングラウンドを5戦全勝で駆け抜け、21日からは東京ドームでのスーパーラウンドに臨む。初戦の相手は宿敵・米国代表となるが、爆発力だけではない〝落とし穴〟の存在も指摘されている。 堂々の凱旋だ。バンテリンドームで行われた初戦のオーストラリア戦で白星発進を決めると、台湾では韓国、台湾、キューバ、ドミニカ共和国戦に全勝。国際大会の連勝記録も「24」まで伸ばし、無傷のまま再び日本の地に降り立った。 井端監督も「ミスは命取りになるので、もう少し集中力を持ってやりたい」と引き締めていた最終決戦。東京ドームとあって地の利は侍ジャパンにあるとはいえ、油断は禁物だ。初戦はグループAを2位(3勝2敗)で勝ち上がってきた米国。日本代表はここまで快進撃を続けてきたが、各代表チームの試合を見届けてきた台湾メディアの記者は、井端ジャパンについて「優勝候補筆頭であることは間違いない」と太鼓判を押しつつ「日本にとっては初戦の米国戦がスーパーラウンドの最初にして最大の難関となるはずです」と分析。その上で米国代表の〝変わり身〟について警鐘も鳴らした。 「米国チームは強打者ぞろいのパワーチームと思われがちですが、今回のチーム編成は全く異なる。長打はそこまで多くない一方で、とにかくスピードがあって足を絡めた攻撃をしてくる。ガンガン盗塁してきますし、油断すると日本も足をすくわれる可能性がありますよ」 もちろん、破壊力も十分ある。5試合で36得点はグループAで2位。メンバーが替わったとはいえ、9本塁打と長打力が健在な上に機動力も生かして計14盗塁を記録している。中でも1番打者のシンプソンは打率5割5分で6盗塁。塁に出せばバッテリーが揺さぶられることは必至だけに、侍ジャパンとしては是が非でも出塁させたくない切り込み隊長となる。 剛と柔が混在する米国代表にどう立ち向かうのか。井端監督の戦略が見ものだ。
熊沢航平