企業の経常利益、7~9月期は3・3%減の23兆124億円…一時的な円高が利益押し下げ
財務省が2日発表した7~9月期の法人企業統計によると、金融業・保険業を除く全産業の経常利益は、前年同期比3・3%減の23兆124億円と7四半期ぶりに減益となった。一時的な円高が製造業の利益を押し下げた。前年同期が過去最高額だった反動でマイナスとなったものの、7~9月期としては過去2番目の高水準だった。
経常利益のうち製造業は、海外競争が激化した自動車関連や、原油価格下落の影響を受けた石油関連が押し下げて15・1%減となった。非製造業はデジタル関連投資の需要が高まった情報通信業などが堅調で4・6%増だった。
設備投資は、8・1%増の13兆4110億円と14四半期連続のプラスだった。製造業は9・2%増。半導体需要の高まった情報通信機械や、電動化需要が伸びている自動車関連が好調だった。非製造業は、駅周辺の開発が進んだ運輸関連や、宿泊施設の開業が多かったサービス業などが押し上げ、7・4%増となった。
売上高は、2・6%増の377兆2965億円と14四半期連続で増加し、7~9月期としては過去最高だった。製造業、非製造業のいずれも伸びた。