どうなるイチローら主力去就。地元紙は「選手はトレードを予想している」
マーリンズは1日(日本時間2日)、マイアミのマーリンズパークでのブレーブスとの今季最終戦に、イチロー(43)のメジャーの代打最多安打記録と、ジャンカルロ・スタントン(27)のメジャーで16年ぶりとなる60本塁打到達がかかっていたが、2つの記録とも達成されなかった。 イチローは6回一死一塁で代打出場したが、レフトへのファウルフライに終わり、記録の28安打にあと1本届かず、1番で起用されたスタントンは、5打席立ったが2安打2三振で不発に終わった。 マイアミの各地元紙は揃ってイチローではなく59本でシーズを終えたスタントンを中心に取り上げたが、今オフに待ち受ける新オーナーグループによる選手の大幅入れ替えについても書かれていた。 マイアミヘラルド紙は、「59本塁打のスタントンはそれでもマジックなシーズンを送った。これがさよならでないことを望む」というタイトルで報じた。 「59本のリアリティ。これはどこへも消えることがない。ジャンカルロ・スタントンとマイアミマーリンズのファンにとって、野球の歴史を追いかけたこのドラマティックな最後は、人生に1度の経験といった種類のものだ」。2001年のバリー・ボンズの73本、サミー・ソーサの64本以来となる年間60本塁打は達成できなかったが、それでも記録への挑戦はドラマティックな出来事であったと評価している 一方、イチローについては、「今日のメモ」の欄に「イチローは、バンダーウォールの代打記録に並ぶことができなかった」とだけ書かれた。イチローは1995年に当時、ロッキーズに所属していたジョン・バンダーウォールが達成したメジャーの代打のシーズン最多安打「28」にあと1本届かなかった。 また同紙は、「これがさよならでないことを望む」と伝えた。 マーリンズはこの最終戦終了後に、チームのオーナーが変わる。 元ヤンキースのデレク・ジーターを含む新オーナーが、どのようなチーム編成をするのか。イチローだけでなく、その他の選手の去就にも関わってくる。スタントンは2027年までの長期契約を結んでいるが、球団のオーナーが変われば、トレードで放出という可能性も完全に否定できないのだ。 同紙は、「デレク・ジーターのオーナーグループのリトマス試験はスタントンをキープするか、イエリッチやオズナをキープするか、だ」と書いており、これからチームを担っていく若い選手たちを放出するか、キープするかが新オーナーグループの方針を示すものだとしている。 焦点は、すべて3人のレギュラー外野手の去就だが、これらの選手をどうするかは、マーリンズ残留希望を口にした“第4の外野手”であるイチローの進退にも大きな影響を与えるだろう。