新宿在住・生活保護の45歳男性、青森には足の悪い高齢母がひとり暮らしも「地元には仕事がないから戻らない」【社会学者が解説】
インタビューのデータ
本稿で用いるインタビューのデータは、新宿区新宿自治創造研究所が2014年に、新宿区で暮らす35歳以上のシングルに実施したインタビュー調査で得たものです。本稿でそのデータを活用する理由は、家族的関係に関する質問紙調査結果を補う生の声が豊富であると判断したためです。 この調査の対象者は、新宿区広報、ホームページ及び単身世帯意識調査対象者からの公募によって選定しました。インタビューは、区の施設やインタビュー協力者の指定した場所において、研究員2名による面接方式で実施しました。 但し、この調査の実施年は質問紙調査の実施時期より5年早い2014年です。その点を考慮して、データから質問紙調査の対象者の生まれ年に該当する40代・50代の44ケースを選んで本稿で利用することにしました。筆者は調査プロジェクトのアドバイザーとして調査に参加しました。データの使用については使用許可を研究所から得ています(新宿区新宿自治創造研究所[2014])。 宮本 みち子 放送大学・千葉大学 名誉教授
宮本 みち子