スパイス控えめの穏やかな味わいが魅力。アフリカの肉じゃが、おすすめ3品
エチオピア3000年の味
「人類発祥の地」という説もあるエチオピア。旧約聖書に出てくるソロモン王とシバの女王の間にできたメネリク1世が初代皇帝という伝説があり、3000年以上の歴史があります。 19世紀に2度も侵略してきたイタリアを退け、アフリカで唯一独立を保った国です。古くから独自に発達したエチオピア正教をはじめとするキリスト教徒が、国民の半分を占めるほか、イスラム教徒の信者などもいて、約80の民族が共存してきました。主な産業は農業で、じゃがいものほか、コーヒー、穀類、サトウキビ、花卉、綿花などを生産しています。 アフリカでは珍しく独自の文化を保ってきたエチオピアで愛されている肉じゃがが、じゃがいも、牛肉、たまねぎのシンプルな「アリチャ」です。多彩なスパイスを使いこなす文化を持っていますが、この肉じゃがのスパイスは控えめで、ターメリック、ローズマリー、白コショウをアクセントとして効かせています。
ヨーロッパの影響が色濃い南アフリカ
温暖な気候で晴天が多い南アフリカは、金やダイヤモンド、レアメタルの宝庫で、サハラ以南のアフリカ第2の経済大国です。17世紀半ばにオランダ、19世紀前半にイギの植民地となり、1910年に独立したものの、1991年まで長くアパルトヘイト政策を取っていたことは有名です。 先住民のコイサン族、オランダ系やイギリス系の白人、白人の使用人としてやってきたマレー人やインド人、混血の人たちなど、多彩な民族と文化が混じり合って暮らしています。 主要産業は、農業と鉱工業。農業では、じゃがいもや小麦、大豆、柑橘類、野菜、サトウキビ、畜産と羊毛・皮革などを生産しています。ワインも有名です。 一般的な食事は英米風で、野菜や豆をたくさん使った煮込み料理をよく食べます。 ご紹介する肉じゃがは、じゃがいもやたまねぎなどの野菜をクタクタになるまで煮込んでから、ポタージュにした「ベーコンとクルトン入りポテト・スープ」です。ベーコンの脂とサラダ油、生クリームの油脂がたっぷり入っていますので、おいしいからとつい食べ過ぎないようご注意ください。