ドイツ・プレミアムもターゲット!? 3列シートSUVのマツダCX-80は大型、高級化で上を狙う
スタート価格は約400万円
日本におけるマツダのラージ商品群第2弾となる「CX-80」(シーエックス・エイティ)が2024年10月10日に発売された。 【写真73枚】いよいよ販売が開始された縦置きエンジンFRプラットフォームを用いた3列シートレイアウトを持つマツダのフラッグシップSUV、「CX-80」の詳細画像をチェック ◆CX-8の実質的な後継車 前輪駆動(FF)ベースだったCX-8の実質的な後継車だが、エンジン縦置きのFRプラットフォームがもたらす走りや高い質感を持つ内外装などの高級感を武器に、ドイツ・プレミアム・ブランドのSUVといった上級モデルからの移行も目論むモデルだ。 ◆上質で堂々とした存在感 エクステリアは、2列シート・レイアウトを持つCX-60と似たイメージもあるが、伸びやかなルーフラインや骨格を意識させる逞しいフォルムなど、単なるCX-60のストレッチ版ではないこだわりが表現された。ロングなボディならではのリッチな空間を強調しつつ、マツダらしい上質感や堂々とした存在感を抱かせる。 ボディ・カラーでは、マツダ「匠塗」の第4弾となる「アーティザンレッドプレミアムメタリック」の採用がトピックス。深い熟成を感じさせる赤で、深みと上質感が表現された。さらに、銅色の「メルティングカッパーメタリック」も新設定。こちらは、溶かして固めた銅の表面がイメージされていて、明るすぎない新たなカッパー=銅色という印象だ。 ◆CX-60をベースに新しい空間を構築 インパネはCX-60と同じものを採用。キャビンは2列目にゆとりと豊かさを抱かせる素材と空間が表現され、3列目は前方と側方に開放感を抱かせる空間設計となっている。 ラゲッジは、FFベースだったCX-8よりも奥行きは不利になるが、サードシート使用時でもゴルフバッグやベビーカーを積み込める設計とした。また、サードシート格納時の荷室フロア傾斜を5度以下に抑えることで、2列目と3列目格納時のフロアからリア・ゲート掃き出し(開口部下側)まで、段差がないフラットな荷室フロアを構築。スキー板やサーフボードなどの長尺物の積載性にも配慮されている。 ◆3タイプの2列目を用意 シート配列は、CX-8と同様、3列シートのみ。セカンドシートは、座席間にコンソールが付くセパレートのキャプテンシートをはじめ、同じキャプテンシートながらコンソールがなくウォークスルーが可能な仕様と、3人掛けのベンチシートの3タイプを用意する。 なお、サードシートは、CX-8で背の高い人が着座すると2列目のシートレールを避けるように斜め座りのような姿勢を強いられたが、CX-80ではシートレール位置を見直すことでまっすぐ座れるようになり、身長170cmでも余裕なる姿勢が取れるように設計された。乗降性も考慮すると、大型ミニバンのような実用性の高さはないものの、十分に多人乗車できるつくりになっている。 ◆ディーゼルとPHEV 搭載されるパワートレインは、2.5リッター直列4気筒ガソリン・エンジンにモーターを組み合わせたプラグイン・ハイブリッド(PHEV)の「e-SKYACTIV PHEV」、3.3リッター直列6気筒ディーゼル・ターボと+モーターの「e-SKYACTIV D 3.3」、3.3リッター直列6気筒ディーゼル・ターボの「SKYACTIV-D 3.3」の3タイプ。CX-60に設定されている2.5リッター直4ガソリンの「SKYACTIV-G 2.5」は設定されていない。 そのほか、ドライバーの異常時に事故被害を軽減するための機能が盛り込まれた「ドライバー異常時対応システム」(DEA)が採用されるなど、最新の安全装備や運転支援機能を装着。緊急停止支援機能付きクルージング&トラフィック・サポート(CTS)は、前方不注意や運転不適状態など、ドライバーに危険を気づかせ、安全運転をサポートすることを目的としたリスク低減機能が進化している。 新型CX-80は、394万3500~712万2500円となっている。 文=塚田勝弘 (ENGINE WEBオリジナル)
ENGINE編集部