世の中のブルジョワたちもびっくり!!!!! オフロード界の[セルシオ]と呼ばれた[ランドクルーザー]シグナスって何者?
道なき道を走る道具として人命を支え、信頼性と耐久性、悪路走破性を世界に誇示し続ける。現在のランドクルーザーに与えられた使命の一つだ。また、トヨタ最上位SUVとして上質でありジェントルであること。そのきっかけを作ったのはランドクルーザー・シグナスではないか。 【画像ギャラリー】お金持ちも納得する理由がわかる!!!!![ランドクルーザー]シグナスの高級感漂う空間がコレ!!!!!(10枚) 文:佐々木 亘/写真:ベストカーWeb編集部
■100系ランクルに追加されたラグジュアリー仕様
1998年から2007年まで活躍したランドクルーザー100。トヨタはこのシリーズの中で、独立した1つの車種を登場させる。それがランドクルーザー・シグナスだった。 ランドクルーザーのニューバージョンとして登場したシグナスは、当時のニュースリリースではランクル100の新設定グレードとして取り扱われている。しかし、シグナスだけで1冊のカタログを作り、丁寧に魅力を説明していく様子は、単なるグレードの追加とは考えられない。 当時のランドクルーザーが500万円以下の販売価格だったのに対し、シグナスのメーカー小売り希望価格は515万円。最終型では583万8000円にまで上がった。紛れもなく国産最高級SUVである。 ただ、当時のレクサスLXのバッジエンジニアリングとして考えれば、お買い得すぎたようにも思う。現在は1000万円を超える価格で販売されているレクサスLX。ほぼ同じものが、トヨタエンブレムで600万円~700万円で買えたのだ。シグナスを富裕層が飛びついて購入した理由がよくわかる。
■SUVの頂点にふさわしい仕立て
4灯ヘッドランプに逆台形のフロントグリル。室内に入れば、丹念になめした本革シートが体を包み込み、本木目のインテリアが格式の高さを伝えてくる。シグナスは一目見れば忘れないデザインと、脳裏に焼き付く圧倒的な車内空間を作り上げていた。 その権威は、ランドクルーザー100が幕を下ろし、200系が現行型となった2007年以降も続く。シグナスに乗っているということは、200系を含めたランドクルーザーの頂点にいるということ同義で、そのステータス性は圧倒的なモノだった。これは、国内レクサスがLXを販売するようになるまで、続いていたように思う。 内外気2層システムや天井埋め込みリヤクーラーダクトといった快適装備を備え、振動や騒音の室内への進入防止と高回転域での排気抵抗を低減する可変機構付大容量メインマフラーを採用。1998年当時では考えられないような装備が所狭しと並んでいる様子は、ただただ見惚れるばかり。 オフロード界のセルシオと呼ばれていたのも、納得の仕上がりである。