知らないと危ない?夏の旬野菜【きゅうり】にある自然毒…症状と対処法は?管理栄養士が解説
食中毒というと肉や魚、卵などを思い浮かべると思いますが、実は野菜にも自然毒という食中毒があることはご存じですか?知らないからこそ食べてしまい体調不良を引き起こすことも少なくありません。症状や対処法を知っておくと家族みんなの健康が守れますね。 <写真>知らないと危ない?夏の旬野菜【きゅうり】にある自然毒…症状と対処法は? ■自然毒とは 食品自体がもつ微量の毒成分です。何らかの原因で多量になり、それを食べることで健康被害になります。動物性と植物性に分けられ、日本では事件数や患者数共に植物性自然毒が多く注意が必要です。 ■きゅうりがもつ自然毒 ククルビタシンと言います。きゅうりには、微量ですがこの成分は入っています。それが何らかの理由で成長段階中に増え食中毒症状が表れます。苦みが伴い、ちょっと苦い程度ではなく、激しく“苦い”と感じるほど。 ■■症状とは 嘔吐や腹痛、下痢、消化器系の痛みなどがあげられます。 ■■潜伏期 時間の幅があり、食べてから30分~2時間程度と言われています。 ■■対処法 食べて激しい苦みを感じた場合は、破棄する。それ以上食べない。 症状の様子を見て安静にしておきましょう。 胃などの消化器系が痛みますが、薬は飲みません。 痛みが治まらない、悪心が続く場合は病院の受診をしましょう。 必ず自己判断はせず、様子を見て収まらない場合、ひどくなる場合は病院へ。 ■きゅうりだけではない… 夏野菜のきゅうりが含まれるウリ科全般にククルビタシンは含まれます。きゅうり以外に、かぼちゃ、ズッキーニ、ウリ、冬瓜、すいか、メロン、ゴーヤなど。但し、ゴーヤは苦み成分モモルデシンも含んでいるためいつもの苦みより強い場合は、ククルビタシンを疑ってください。 ■自然毒を減らす方法 ククルビタシンは水溶性のため、洗ってから使用すると成分を減らすことができます。 自然毒は、野菜だけに限らずきのこなどの植物性のもの全般に含まれます。食べてみて異常な苦みを感じた場合は食べるのは止めましょう。保健所の報告件数を見てもかなり少なく心配はいりませんが、知っておくと対処ができますので、知識として頭の片隅に置いておきましょう。 ライター/美容栄養士 Keiko 管理栄養士×美容食インストラクター/ワンストーリーアワードジャパン2023講師 15年以上の栄養士・管理栄養士歴を経て、美容食で女性の美容と健康を守る!ただ食べるだけでなく、肌年齢を変える栄養素や組み合わせで美肌力をあげるインナーケアをサポート。『輝き自信あふれる明日を美容食で!』をモットーに、明日からできる美容食の知識をお伝えしている。 協力/NS Labo
NS Labo(栄養サポート研究所)