リバウンドしにくいダイエット食! 楽しく糖質を抑える「地中海食」のススメ(専門家が監修)
イタリア料理やフランス料理と何が違う?
日本に地中海食の看板を掲げるレストランは多くないけれど、地中海沿岸のイタリア料理やフランス料理のお店ならたくさんある。地中海食と、イタリア料理やフランス料理は何がどう違うのだろうか。 日本でも地方によって食文化は大きく異なるように、イタリアやフランスでも食文化には地域差がある。 イタリア料理のなかでも、南イタリア料理を標榜するレストランなら、その内実は地中海食に限りなく近い。オリーブオイルを主体とした料理をメインに、パスタや野菜料理を楽しめば、地中海食そのものだ。 フランス料理といえばバターやラード(豚の背脂)を使う料理も多いが、地中海に面した南仏のプロヴァンス料理では代わりにオリーブオイルを使い、野菜や魚介類、ハーブ、ニンニクを用いるメニューが特徴。ブイヤベースやラタトゥイユがその代表格であり、こちらも地中海食。 このように、地中海食という看板を掲げていなくても、南イタリアや南仏の料理を得意とするお店なら、地中海食が味わえると思っていい。 もっと気軽に地中海食を楽しみたいなら、自分でも簡単に作れる。 「地中海食は元来素朴な家庭料理。レストランで出てくるような洗練されたよそ行きの料理ではありません。オリーブオイルをふんだんに使い、旬の魚介類や野菜を調理して、全粒粉のパンやパスタを添えれば、それで立派な地中海食なのです」
地中海食は最強のダイエット食だ
7か国研究では心臓病にスポットを当てたが、俄然気になるダイエットにも、地中海食にはしっかりしたエビデンスがある。 それがイスラエルで行われたDIRECT研究。 低糖質食、低脂質食、地中海食の3つを比べて、2年後のダイエット効果は低糖質食と地中海食がほぼ同等で低脂質食より優れており、4年後、6年後のフォローアップでも両者はリバウンドしにくいと判明している。 糖質と血糖値に超うるさいアメリカ糖尿病学会も、糖尿病の食事療法として、糖質をオフにする低糖質食に加えて、地中海食を健康的な食事パターンとして推奨している。