「不登校」の原因は“お昼寝”だった!? 保育園でのお昼寝はアリか?ナシか?
園と親と子ども、バランスが大事
これは園側の問題と親側の問題を考えなくてはいけません。 まず園ですが、年齢の異なる子が幼稚園に比べて多いので、3歳の子が寝ているのに、5歳の子が大騒ぎで遊んでいては、お昼寝ができません。また、お昼寝時間が長時間働く先生たちの休憩時間になっていることもあると思います。 次に親ですが、仕事が遅くなり、お迎えが21:00や22:00になる場合、さすがにお昼寝をさせないと疲れてしまいます。 遅くまでの保育園で預かってもらう場合は、睡眠時間の確保は大事です。逆に17:00など早めにお迎えをする場合は、お昼寝させず帰った方がいいと思います。バランスが大事ですよね。 すでに一部の園では議論が進み、4、5歳のお昼寝の在り方を見直しているようですが、まだまだ全面的に見直す状況にはなっていません。少しずつ改善してほしい項目のひとつだなと思います。 今後も、理系の研究者が母親になって感じた日々の疑問について、私なりに調べ、考えた結果を共有していけたらと思っています。 ※不登校の要因は,睡眠障害だけではなく,精神的なものなど様々です。ただ,睡眠障害は不登校の要因の一つであり,また睡眠障害の原因が幼児期の子どもの睡眠習慣に起因しているということがわかっています。
PROFILE
【山口利恵】 5歳の子どもを持つ母親で、博士(情報理工学)。普段は、東京大学大学院情報理工学系研究科ソーシャルICT研究センターの特任准教授として、情報系の研究を推進。また、情報オリンピック日本委員会や国際大学対抗プログラミングコンテストのメンバーとして、中高・大学生の数理情報科学教育の振興にも邁進。趣味はクラシック音楽。