ついに「番組から追放」されて…中居正広「事実上の引退」で、絶望的な「番組の名前」
中居正広の穴が最も大きい番組とは
『だれかtoなかい』は、松本人志の活動休止によってすでにコンセプトが崩壊していたほか、視聴率の低迷も加わり、業界内でも「いつ終了させるのか」と噂になっていた。中居の問題も発生したことで逆に終了させない理由はなく、「すでに新番組の候補もあがっていたことから他番組よりは影響が少ないだろう」とみられている。 フジテレビの日曜ゴールデンタイムは19時台、20時台に千鳥の冠番組が放送されているだけに、それに合わせて「スタッフも含めて若返りさせるチャンス」という声もあり、思い切った新番組が採用されるかもしれない。 『ザ!世界仰天ニュース』は今回の特番でわかったように、「MCなし」でも成立する上に、今春で放送25年目に突入する人気番組だけに打ち切りは考えづらい。現状では松本人志が不在のまま代役を立てずに放送している『クレイジージャーニー』(TBS系)のように、「笑福亭鶴瓶の単独MCになるのでは」と見られている。 ただ、中居が病気療養中だった2022年末から2023年初は鶴瓶が単独MCを務めたほか、藤ヶ谷太輔や羽鳥慎一が代理を務めた回もあっただけに、後任が検討される番組の1つだろう。 実は「最も中居の穴が大きい」と言われているのが『THE MC3』。「中居正広、東野幸治、ヒロミのMC3人がそろい踏み」というコンセプトの番組で、なかでも真っ先にクレジットされている中居の不在は痛恨であり、続行に向けてあらゆる可能性を探っているという。 昨秋にスタートしたばかりであり、東野とヒロミのためにも終了させづらい。後任を立てない『THE MC2』では引き算になってしまうコンセプトであるが、東野とヒロミに渡り合える人選はさらに難しいなど、最善策が浮かびづらいのが苦しいところ。今回の問題で中居が最も迷惑をかけている番組と言っていいのではないか。
MC実績と技術に疑いの余地なしも
それ以外では、昨年末に6年の時を経て復活したばかりの『ナカイの窓』も、中居ありきの冠番組だけに次回放送は絶望的。 また、『中居正広のプロ野球珍プレー好プレー大賞』(フジテレビ系)、『プロ野球 ドラフト会議』(TBS系)、『音楽の日』(TBS系)などの定期放送されている特番は、中居というより放送内容へのファンが多いことから後任を立てて続けていくことになるはずだ。 トータルで言えば、MCの実績と技術に疑いの余地はないものの、高視聴率を獲得していた番組がないという事実もある。緊急対応を余儀なくされた各局の制作現場は混乱に陥っている一方で、中居がテレビから消えることで生じる穴はあまり大きくないのかもしれない。 最後に話を中居に戻すと、「事実上の引退」と言われても仕方のない状況に追い詰められていることは間違いないだろう。松本人志のようにサブスク型の動画配信で活動することも可能だが、MCが本職だけに問題の特性上、共演者が選ばれるという難しさがある。業界内では実は評価の高かった「俳優になったほうがいい」なんて声もあるが、現段階ではそこに本人のモチベーションがあるとは思えない。 しかし、中居が元国民的アイドルであり、日本を代表する現役MCでもある以上、「何も言わずに消える」という選択はファンのみならず、納得できない国民が多いのではないか。今後も報道が続く中、相手側との守秘義務があるとしても、自分の声で何らかの言葉を発することが求められていくだろう。
木村 隆志(コラムニスト/コンサルタント)