【五輪卓球の歴史エピソード】アテネ五輪で中国の壁を打ち破ったペンドラ、柳承敏。そして福原愛の活躍が日本卓球の扉を開けた
パリ五輪でも活躍するF. ルブランもペンドラは絶滅危惧種
五輪発祥の地、ギリシャのアテネでの2004年の開催。初の40mmボール、初の11点制でのオリンピックだった。 守りの堅い、安定卓球を見せたシドニー金メダリスト(孔令輝)からガラリと変わって、男子シングルス決勝は柳承敏と王皓のペンドライブ対決。柳承敏が一世一代の爆発力で1988年の劉南奎以来の韓国人・金メダリストとなった。 ペンドラとはラケットをペンを持つように握るドライブ攻撃型。シェークハンドのグリップを短くしたようなグリップで、ラバーを両面に貼ることが多い「中国式」と、コルクのロンググリップで片面時にラバーを貼ることの多い「日本式」の2種類がある。日本式はフォアハンド中心のプレーに向き強打型のラケット。優勝した柳承敏はラケットの片面にしかラバーを貼っていない日本式ラケットだった。 次のアテネ大会でもペンドラ型が優勝しているので、オリンピックでは意外とペンホルダーが優勝しているのだ。パリ五輪でもペンドラのフランスのフェリックス・ルブラン(中国式・世界ランキング5位)が準々決勝に進み、メダル候補となっている。