子どもを勉強好きに変える、マルでもバツでもない「第3の記号」
マル、ハナマルに続く「三つめの記号」は、ホシ!
ひとし:それはすごくわかるんだけど……。やっぱり親御さんの立場になって考えたら、テストの点数が悪かったりしたら気にならない? 今回のお悩みにもあったように、間違いを指摘したり、しっかり復習してほしいと思っちゃいそう。 はるか:たしかにそうだね。もちろんテストで良い点を取るのも、勉強を好きになるポイントでもあるし、教師としてもテストで間違った問題を見逃し続けるわけにはいかない。 ひとし:それはどうするの? はるか:前に「ヨイ出し」(ダメ出しの反対)の回で、バツは使わずにマルとハナマルを使うって話をしたの、覚えてる? ひとし:うん。子どもたちはみんなハナマルをめざしてモチベーションが上がるって話だったよね。 はるか:そこで僕流のやり方がもうひとつあって。それは、間違っているところにホシをつけること! ひとし:おぉ、三つめの記号はホシか。たしかにバツと違って、嫌じゃないね。 はるか:でしょ? しかもこれは、単に子どものご機嫌取りがしたいわけじゃなくて、「間違いや失敗は宝だ」という大事な考え方を伝える意図が込められているんです。 社会に出ても、「間違いをいかに修正して成長につなげるか」って大事じゃない? ひとし:本当にそう! 大事だよね。 はるか:勉強でも同じ。一番力がつくのは間違いを克服する瞬間なんだよね。こんなにおいしい部分はない! なので「間違いは宝なんだよ」「どんどん失敗していこうぜ!」って、失敗に対する肯定的な捉え方を、子どもたちにしっかり伝えたいんです。だからこそ「ホシ」なんですよ。 ひとし:じゃあ、子どもたちもホシは間違いだと認識してるけど、「間違いは宝だ」って考えも共有してるから、ホシを見ても落ち込まないのか。 はるか:そうそうそう。だから、僕のクラスではよく「おー! 宝見つけた!」って子どもたちが言ってました。 ひとし:すごくない? え、その教室怖くない?(笑) はるか:かわいいでしょ、スーパーポジティブで!