【更年期、私の場合/読者編①】絵梨さん(49歳・専門職)の場合。周囲が心配するほどのメンタルのアップダウンが、HRTで解消
HRTを開始して数カ月で、気持ちがみるみる前向きに
現在は、1日おきに貼り替える貼り薬(エストラーナテープ)と、黄体ホルモン製剤の「エフメノカプセル」を併用している。 「当時は何をするにもしんどくて、人に会ったりおしゃれをしたりする気にもなれませんでした。ところが治療を始めて2~3カ月たった頃から、自分でもわかるくらい気持ちが前向きになったんです。そして、年齢のせいだと思っていた手のこわばりもすっかり消えました」 肉体的にも精神的にも落ち着きを取り戻したとはいえ、頭痛や肩こり、腰痛、目の乾きといった小さな不調は今も継続中。 「ホットフラッシュやめまいはないけれど、絶好調といえる日が少ないのも事実です。でも、他人と比較しても仕方がないので、あまり気にしないようにしています。それから、何でも病院の先生任せにしないよう、自分でも更年期の対処法やセルフケアを調べて実践しています」 絵梨さんが情報収集やセルフケアの重要性を意識するようになった大きなきっかけは、2020年に移住したことだった。 「夫婦で東京から北海道へ移住したのですが、まず驚いたのが病院の少なさでした。私たちが暮らす地域には婦人科がないので、今はふたつ隣の街まで通っています。婦人科はどこの街にもあるものだと思っていたけれど、地域によっては選べる状況にないんですよね。だからこそ、自分でケアできることは実践しなきゃと思って」
更年期不調改善のため、好きな香りを取り入れて自分をいたわる
普段からバランスのいい食事を心がけ、毎日1時間~1時間半のウォーキングを実践していた絵梨さん。更年期の体調ケアのために、睡眠と規則正しい生活リズムも意識するようになったという。 「夜勤が週1~2回ある仕事でしたが、体調を整えるために夜勤から外してもらいました。若い頃は、ハードワークで眠れない自分に酔っていたけれど、睡眠を意識するようになって昼夜逆転の生活がいかに体に負担だったかという当たり前のことに気づけたし、体の調子もよくなっている気がします」 スキンケアやバスタイムに使うアイテムは、好きな香りのものにスイッチ。 「日々の積み重ねで自分をいたわりながら、小さな不調を解消していけたらいいなと。柑橘系の香りが好きなので、スキンケアは『N organic』を中心に、ヘアケアは『ザ パブリック オーガニック』を愛用しています。昔は、更年期=女性じゃいられなくなるというイメージから、更年期の話題はなんとなくタブー視されていましたが、今はオープンに話せる時代だし、情報収集もしやすくなってありがたいなと感じます」 HRTを始めて2年がたった今、絵梨さんが悩んでいるのは「HRTのやめ時」について。 「婦人科の先生からは、『HRTをやめるのもやめないのも本人次第』と言われているので、自分で判断しなければならないことに不安があります。骨粗しょう症予防も兼ねて、あと10年は続けようと思っていますが、年齢によって薬の種類を切り替えたほうがいいのかどうかわからなくて。女性の先輩たちがHRTを続けている理由や、薬を替えた・やめたタイミングや理由について知りたいなと考えているところです」
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