ファンカデリックは、時代を読むセンスを磨いていた。/20代のとき、あのバンドは何をしていたか?
FUNKADELIC
1941年生まれのジョージ・クリントンは、理髪店で働きながら、’55年に店の常連たちとコーラスグループ、パーラメントを結成する。商売っ気の強いクリントンは、常に商機を狙っていたという。’60年代に入るとジミ・ヘンドリックスやスライ& ザ・ファミリー・ストーンなどが、商業的な成功を収めたことから、パーラメントをバンドサウンドへ変更。ファンクとサイケデリックを融合させた造語をグループ名とした、ファンカデリックを結成する。同名のデビューアルバムはビートカルチャーの影響からポエトリーリーディングを取り入れ、ヒッピー層にも支持されることに。クリントンは、時代の空気を察知する能力に長けており、『スタートレック』などから着想されるSF的なコンセプトは、デトロイトテクノやフライング・ロータスらに多大な影響を与えることになる。 本誌特集: やっぱりバンドっていいよね。 text: Katsumi Watanabe(2024年11月 931号初出)
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