大谷がスポーティングニュース最優秀男性アスリートに:国内外記者が振り返る前人未到のシーズン
人類はしばしば、自分たちが最高の瞬間を目撃したと思い込む。しかし、歴史は常に新たな才能と驚きをもたらす。フランク・シナトラは唯一無二と思われたが、エルヴィス、エルトン・ジョン、プリンス、テイラー・スウィフトが続いた。オリヴィエに匹敵する者はいないと言われたが、ブランド、デ・ニーロ、ストリープ、デンゼルがその名声を打ち破った。そして、野球界においてベーブ・ルースは永遠の象徴とされてきた。 佐々木朗希がポスティング制度を用いたMLB移籍へ 最新情報まとめ しかし、そのベーブ・ルースですら、すでに大谷翔平という存在に追い越されている。 メジャーリーグが全世界に門戸を開き、あらゆる人種と国籍が交差する舞台となったこの時代に、大谷は2018年、日本からこの地に現れた。以降、彼はメジャーリーグ155年の歴史において、誰も想像し得なかった領域に足を踏み入れている。これまでに2万人以上がメジャーでプレーしてきたが、大谷がその中で築いている地位は唯一無二だ。これが、スポーティングニュースが大谷翔平を2024年の「年間最優秀男性アスリート」に選出した理由である。 今季が彼のキャリアの中で最高のシーズンであったかどうかは議論の余地がある。しかし、誰もが彼に限界を見出せないと感じていた中で、彼はさらに進化を遂げた。大谷は日本からやってきて、打者としても投手としてもエリートの域に達していることを証明してきた。そのような二刀流の成功例は、1919年にベーブ・ルースが防御率2.97、113打点を記録した時以来のことであった。 しかし、2023年終盤に肘の手術を受けたことで、大谷は2024年シーズンに投手や守備の役割を果たせない状況に置かれ、打者に専念することが不可避となった。そして、シーズンが始まる前にさらなる困難が彼を襲う。大谷が「重大な窃盗」の被害者であると担当弁護士が発表したのだ。通訳の水原一平がギャンブル依存症を告白し、大谷の口座から不正に金を引き出していたことを認めたのだった。それでも、大谷は前人未到の成果を達成した。 それが、史上初の「50-50シーズン」である。54本塁打、59盗塁を記録したのみならず、WAR(勝利貢献度)9.2、OPS1.036、得点134、打点130と、いずれもリーグトップの成績を収めた。 どんな伝説的な選手にも、才能を証明した後に必要なのは「舞台」である。特別な舞台なしに、真の意味でのアイコンにはなり得ない。大谷には、それが必要だった。名ばかりの「ロサンゼルス」を掲げるチームではなく、実際に野球の重要性が感じられる環境でプレーすること。そして、競争力あるチーム、つまりロサンゼルス・ドジャースの一員になることが求められた。 2023年12月、大谷は10年総額7億ドルの契約を結び、新たなステージに進んだ。すべてを出し切ることはできなかったかもしれないが、彼が提供したものはすでにスポーツ界の専門家すら予測できない領域に達している。大谷翔平は、野球という競技の未来を体現する存在である。 以下は、大谷のスポーティングニュース年間最優秀男性アスリート受賞に対する国内外ジャーナリストの声である。