大谷がスポーティングニュース最優秀男性アスリートに:国内外記者が振り返る前人未到のシーズン
ジョン・ペロット氏のコメント
<プロフィール> ペンシルベニア州のジュネーヴァ大学を卒業後、1988年からピッツバーグ・パイレーツやメジャーリーグ全体を取材し続けている。『ビーバー・カウンティ・タイムズ』での34年にわたるキャリアを経て、現在は『Pittsburgh Sports Now』での活動に加え、『Draft Nation』の全国コラムニストや『Baseball Digest』の特集ライターとしても活躍。2000年には『SportsTalk.com』からMLBライター・オブ・ザ・イヤーを受賞し、1998年からは野球殿堂の投票権を持つ。 <ペロット氏のコメント> 大谷翔平は野球にさらなる注目を集めた存在だ。彼は素晴らしいシーズンを送り、アメリカに来たときから驚異的な活躍を続けているが、今年の「50-50」は特に目を引いた。この記録は、これまで野球をあまり見ていなかった人々や、かつて野球を楽しんでいたが近年は離れていた人々の目を再び釘付けにした。 野球ファンでない人たちからも、彼について何度も質問を受けた。大谷は、野球を密接に追っていない人々の好奇心まで刺激したのだ。これは、野球が久しく持っていなかった「超越的なスーパースター」の存在であり、スポーツに関心がない人々でもその名前を知っている選手となった。 彼は本当に特別な存在だ。今年は肘の手術からの回復で投手としてプレーしなかったが、それでもベーブ・ルースが数年間、投打で高いレベルを維持した例を挙げても、大谷のように歴史的な水準で両方をこなした選手はいない。メジャーリーグ史上、彼のようにトップ10の投手でありながら、同時に最高の打者の一人である選手は存在しない。この難易度の高さを理解すれば、彼が両方を兼ね備えていることの素晴らしさが一層際立つ。 一部では、これからは若い選手たちが二刀流を目指すようになるだろうとも言われているが、彼のような存在は極めて特異であり、今後も同じような選手が現れることはほとんどないかもしれない。 彼が他の選手を凌駕する活躍をしていることは多くの人が認めており、「彼にいくら支払ってもその価値がある」と考えている。ドジャースが彼に支払った額に対して批判する声は一つも聞かなかった。今年、彼は投げなかったシーズンにもかかわらず、野球史上最高のシーズンの一つを記録した。圧倒的な実力と多彩な貢献により、広告収入などでも球団に莫大な価値をもたらしている。特に日本企業や日本製品の広告収入において、彼は自分の年俸分を優に稼ぎ出している。 個人的に彼をよく知っているとは言えない。彼は非常にプライベートを重視する人物で、メディア対応も慎重に計画されたものばかりだった。彼がピッツバーグでプレーしたのは今年が初めてで、クリーブランドで彼を何度か見かけた程度だ。しかし、アナハイムやロサンゼルスで彼と一緒にプレーした選手たちから話を聞く限り、大谷は自分が最高であることを証明したいという強い意志を持ち、自分の限界をどこまで押し広げられるかを追求する、非常に努力家な人物だと言う。 ドジャースがヤンキースタジアムでワールドシリーズを制した数週間後、『ベースボール・ダイジェスト』のためにアンドリュー・フリードマンに話を聞いた。彼が語ったエピソードによれば、優勝直後のフィールドでの祝賀中、ショウヘイがフリードマンに向かって「あと9回だ。あと9回優勝する」と言ったそうだ。彼の契約はあと9年残っており、全10年間で優勝することを目指している。 原文:Shohei Ohtani is The Sporting News Male Athlete of the Year