センバツ2024 経験値の差、カギに 対戦相手分析「勝機」は /京都
府勢2校が出場するセンバツが18日に開幕する。1回戦で京都外大西は大会第3日の20日に山梨学院(山梨)と、京都国際は第4日の21日に青森山田(青森)と相まみえる。対戦校はどんなチームなのか。阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で13、14両日にあった「甲子園練習」で、ベテラン記者が間近に見た印象は――。【矢倉健次】 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち ◇京都外大西 投手戦展開に ■山梨学院 昨春にセンバツ初優勝を果たし、春夏通じて初めて山梨県に優勝旗をもたらした強豪。新チームになった昨秋も関東大会で準優勝し、甲子園に乗り込む。 吉田洸二監督は、ノックなど練習の指揮を長男の健人部長らに任せて、ベンチから見守る姿が印象的だ。連覇を狙うとはいえ昨年もベンチ入りしていたのは外野手の二村仁功(2年)のみ。吉田監督の「優勝旗を皆で返しに来られるとは夢にも思わなかった」という言葉は本音だろう。しかし、前任の長崎・清峰を含めて春を2度制覇した吉田監督の存在は、本番では間違いなく選手に落ち着きを与える。 エースの桜田隆誠(2年)は昨秋の公式戦全試合に登板。右スリークオーターから切れの良い直球、変化球を投げ込み、球の出所が見極めにくい。攻撃は、積極的に足を使うスタイルだ。 京都外大西としては、同タイプながら経験値に一日の長がある相手だけに、序盤の失点に気を付けたい。エースの左腕・田中遥音(2年)が投げ合いの展開に持ち込み、得意の粘りを発揮すれば勝機は十分見えてくる。 ◇京都国際 堅守、小技で対抗 ■青森山田 今回で春夏通算14回出場の常連校。昨秋の東北大会で優勝し、2017年夏以来の甲子園への登場だ。 練習でまず目を引いたのは選手の体格の良さ。東北大会準決勝で12奪三振完封の関浩一郎(2年)、同決勝で無安打無得点試合を達成した桜田朔(2年)の両右腕はともに180センチを超える長身から、140キロ台半ばの速球、変化球を投げ込む。兜森崇朗監督は「2人とも調子を上げている」と自信を見せる。 野手にも180センチ超の選手が複数おり、打撃練習では昨秋の公式戦10試合でチーム7本塁打とあってパワフルな打球が飛び交った。青森山田中3年時に硬式野球チームで全国優勝したメンバーも多く、潜在能力は高い。ただ攻守とも所々で粗さが見られた。 京都国際はエースで左腕の中崎琉生(2年)を軸に磨いてきた堅い守り、緻密な野球が身上。7年ぶりの大舞台となる青森山田に対し、21~22年に春夏3度甲子園の土を踏んでいる京都国際がつけ込む余地は十分ある。甲子園のグラウンドを経験している遊撃手・藤本陽毅(2年)らにも注目だ。 〔京都版〕