見た目とサイズだけで選んじゃダメ! 自動車カスタムの一丁目一番地「アルミホイール」は知れば知るほど奥深い世界だった
ひと口にホイールといっても種類が山ほどある!
ドレスアップの第一歩として誰もが注目しているアルミホイール。 デザインやカラー、サイズ……などとさまざまなファクターがあるため、アフターパーツのホイールを選ぶときは知識も必要で、楽しみもあるが大変さもある。 【画像】ディスクとアウターリムとインナーリムを組み合わせる3ピースホイールの構造 そこで今回は、その一番ベーシックな部分、製造方法と構造の違いについておさらいしておこう。
・鋳造
アルミ合金を熱で溶かして、金型(=鋳型)に流し込んで成型する方法。大量生産に向いていて、コストが低く抑えられるのがメリット。さらにデザインの自由度が高いのも特徴で、アルミホイールではもっともメジャーな製造方法。
・鍛造
素材となるアルミ合金の塊(ビレット)を加熱し、巨大なプレス機で大きな圧力をかけながら成型する製造方法。プレスされることで、金属組織が分子レベルで高密度に均一化さ、高い強度が得られる。強度アップした分、ホイールを薄くできるので、軽量・高剛性のホイールを作ることが可能。 その反面、製造コストが高く、大量生産には不向き。価格もどうしても高くなる。
・フローフォーミング
鋳造と鍛造のいいとこ取りをしたような製造方法。鋳造で作ったホイールのリム部を圧延して成形させる製法で、鋳造のデザインの自由度と、鍛造のような軽さと高強度を可能にする。
・1ピース
ホイールはタイヤと接する外縁=リム部と、円形のデザイン面=ディスクで構成されていて、このリムとディスクが一体成形されている構造を「1ピース」と呼ぶ。 精度や剛性が高く、軽量化にも適している。デザイン的にはシンプルなものが多く、コスト面でも有利。
・2ピース
ディスクとリムを別々で製造し、溶接やボルトで固定するタイプ。別々に作るので、ディスクのデザイン自由度が高く、1mm単位でインセットを設定できるのが大きな強味。 デザインとサイズ、コストのバランスがいいタイプ。
・3ピース
ディスク、アウターリム、インナーリムの3つのパーツを組み合わせて作るホイール。 カラーリングや素材の自由度が高く、リムを傷つけてしまったときは、傷ついたリムだけ交換できるタイプもある。インセットなど細かな設定もできるが、製造に手間がかかるので、コストがデメリット。 このほか、スポーク、メッシュ、ディッシュ、フィンなどデザインの違いや、カラーリングの違い、サイズ、ボルト数、P.C.D.ナット形状なども大事な要素。 デザインと価格だけでなく、製造方法、構造なども調べた上で、フィッティングに関しては専門店のアドバイスも受けながら、お気に入りのホイールを選ぶようにしよう。
藤田竜太