キリンラーメンは「キリマルラーメン」に デザイン、味はそのまま今秋販売
今年5月から6月にかけての一般公募と、7月17日から31日までの“総選挙”を経て、ついに「キリンラーメン」の新名称が決定しました。その名は「キリマルラーメン」。3つの名称候補がしのぎを削った選挙戦を制しました。 「キリンラーメン」新名称募集1万通超。ネットと会場の「総選挙」で決定へ 愛知県で昭和40年の発売から50年以上親しまれてきた「キリンラーメン」の名称は今年秋ごろ、使われなくなります。メーカーの小笠原製粉株式会社が「キリマルラーメン」とともに迎える新しい局面、どんな展開を考えているのか、変わること・変わらないことは何かを、同社専務の小笠原充勇さんに聞きました。
地元・碧南市のイベント会場では老若男女が投票
愛知県碧南市を中心に西三河地方、東三河地方などで長く親しまれているご当地即席めん「キリンラーメン」。新しい商品名を決めるための一般公募に、全国各地から1万753通が集まり、その中から「ヘキナン」「キリマル」「オガサワラ」の3つに候補が絞られました。最終的にはインターネットと地元・碧南市のイベント会場での“総選挙”で決めることに。その結果、「キリマル」が7090票で圧勝。次点は「オガサワラ」で2793票、「ヘキナン」は2086票でした。 選挙期間中の7月27日、直接投票の会場となった碧南市文化会館前では、市民イベントに合わせて投票ブースを設置。台風接近のため予定より1日早く実施されましたが、地域の人で賑わい、制服姿の中高生や浴衣を着た女性たち、小さな子どもと一緒のお母さん、犬の散歩途中の人、老夫婦など幅広い年代の人がそれぞれの一票を投じました。 投票した人からは「懐かしい味。ずっと続いてほしい」「休日の昼食といえばキリンラーメンが定番。名前がなくなるのは寂しい」という反応や、「えっ、名前が変わっちゃうの?」とあらためて驚く声も。投票用紙をじっと見つめ、よく考えてから選ぶ人もいました。 キリマルを提案した人は「造語です。動物(アニマル)の親しみやすく、末永く愛されるイメージから名付けました。またマルには『よい』の意味があるため」(長崎のM.Jさん)など多数。一方、ヘキナンにした人は「地元から愛され、かつ碧南市の名前を全国へ響かせる!」(愛知のN.Tさん)などの思いが。 「大規模な地域イベントに参加したのは初めてですが、こうした形にしてよかったです。キリンラーメンという名称だけでなく、商品そのものがなくなると思われた人もいたので、地元の方々と向き合って正しい情報を伝えたり、話したりできたことは貴重な機会です」と小笠原さん。 投票ブースでは、キリンラーメンのパッケージをイメージした手作りの撮影スペースも設けられ、訪れた親子らが写真を撮り、楽しい雰囲気に包まれていました。