キリンラーメンは「キリマルラーメン」に デザイン、味はそのまま今秋販売
味とパッケージはそのまま。独自の世界観で雑貨も展開
新名称を掲げた商品は、今年秋に販売開始され、年内をめどに店頭で順次切り替わっていく予定です。名称は変わりますが、「愛着を持たれているパッケージと味は変わりません」。パッケージにはレトロでゆるい雰囲気のキリンのイラストが描かれており、鮮やかな黄色のカラーリングも印象的です。 「パッケージで目指したのは“70点のデザイン”。完璧ではなく、力が抜けていて、突っ込みどころがいろいろある絵柄です。名称が変わっても、くすっと笑って和んだり、会話のきっかけになったりするデザインはそのまま受け継ぎます。味もあえて少し控えめ。トレンドに合わせて100点を目指すと味のパンチが強くなりすぎますから。最高のおいしさというより、『毎日でも食べたい』『子どもから年配の人まで食べられる』味にして、各家庭で好みに合わせて野菜を加えたり、卵を落としたり。皆さんそれぞれのアレンジで“自分のラーメン”を作ってほしいと考えます」と小笠原さん。 シンプルで素朴な味わいは、そのまま。新名称公募の際に「パッケージや味は変えないで」という声もあったそうで、そうしたファンの希望が叶えられることになります。 今回の名称変更を「ターニングポイント」として、さらに進化していくきっかけにしたいと同社では考えています。 「独自の世界観で、キリマルワールドを展開したいですね。たとえばラーメンを食べるのに欠かせないどんぶり、レンゲ、はしをはじめ、食器類、バッグ、Tシャツといった雑貨にも力を入れていきたいと思っています。食べて楽しい、身につけても楽しいキリマルというように」 名称が決まったことで、これまで“大人の事情”でセーブしていたパワーを全開していくと小笠原さんは力を込めます。今後は家庭の食卓だけでなく、日常生活のさまざまなシーンで、あのデザインが心を和ませてくれるかもしれません。 (南由美子/Newdra) -------------------- ■南由美子(みなみ・ゆみこ)愛知県生まれ。飲料メーカーや編集プロダクション勤務を経てフリーのライターに。中部エリアの地域情報ポータルサイトや、広報誌での食関連記事などの制作に携わる。Newdraのメンバー。