「3強」の激しい競り合いか!? V2へ充実の青学大、王座奪還狙う駒大、3冠なるか國學院大/箱根駅伝
第101回東京箱根間大学駅伝競走(以下、箱根駅伝)は2025年1月2、3日に行われる。前回大会でシード権を獲得した10校と、予選会を突破した10校とオープン参加の関東学生連合チームを合わせた21チームで争われる。 箱根駅伝2025のエントリー選手名鑑をチェック! 今回は2連覇を狙う青学大、王座奪還を目指す駒大、学生駅伝3冠に王手をかけている國學院大による3強が優勝争いの中心となりそうだ。 データや今季の成績などからレースの行方や見どころを紹介する。
データ、成績から3強プラス1
まずは最新のデータから勢力図を見ていく。下記の表が各チームのエントリー選手上位10人の5000m、10000m、ハーフマラソンの平均タイムをまとめたものだ。なお、留学生は1人のみをカウントしている(カッコ内は順位)。 青学大 13.40.07(1)28.20.04(2)1.02.25(3) 駒大 13.41.26(2)29.04.37(21)1.02.01(1) 城西大 13.47.18(5)28.34.40(6)1.03.09(13) 東洋大 13.54.44(9)28.39.49(8)1.03.04(8) 國學院大 13.49.39(7)28.22.25(3)1.02.09(2) 法大 13.56.79(12)28.56.46(16)1.03.06(10) 早大 13.48.98(6)28.48.58(14)1.03.08(11) 創価大 13.45.42(4)28.25.92(4)1.02.46(5) 帝京大 14.08.65(19)28.41.52(10)1.03.08(11) 大東大 13.55.38(10)28.33.17(5)1.02.37(4) 立教大 13.59.07(14)29.00.00(18)1.03.45(18) 専大 14.05.55(17)29.03.43(20)1.03.47(19) 山梨学大 14.08.67(20)28.59.59(17)1.03.48(20) 日体大 13.59.06(13)28.47.27(13)1.03.20(15) 中央学大 14.00.76(16)28.40.61(9)1.02.46(5) 中大 13.42.66(3)28.15.61(1)1.03.03(7) 日大 14.08.08(18)28.38.60(7)1.03.43(17) 東京国際大 13.55.91(11)28.44.79(12)1.03.05(9) 神奈川大 14.08.81(21)29.03.14(19)1.04.08(21) 順大 13.52.78(8)28.41.73(11)1.03.09(13) 学生連合 13.59.26(15)28.52.78(15)1.03.36(16) 5000mは青学大が13分40秒07でトップに立ち、エントリー16人全員が13分台と強力だ。駒大、中大、創価大、城西大、早大、國學院大とここまでが13分50秒を切っている。 10000m部門では11月のMARCH対抗戦で好記録が続出した中大が、28分15秒61という圧巻の記録で1位。27分台が3人並ぶ青学大、國學院大、創価大の3校が28分30秒を切っている。駒大がまさかの最下位に沈んでいるが、これは10000mの記録を持っていない選手が6人もエントリーされたためだ。 その駒大は、上尾ハーフで好記録が続いてハーフマラソン部門では堂々のトップとなる。國學院大が8秒差で続き、青学大が3位。全日本大学駅伝後に平均を上げた大東大が4位、創価大と中央学大が5位で並んでいる。 これら3種目の平均タイムを順位を合計した数字を総合力評価とすると、青学大が6点、中大11点、國學院大12点、創価大13.5点、大東大19点、駒大24点となる。ただ、これはあくまで平均タイムから導かれたもので、駒大のように事例もあるため、一つの指標にとどめたい。 続いて、データを肉付けする意味で今季の成績や各校の現状も見ていく。成績からは“3強”の力が抜けていると言える。10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝は、いずれも國學院大、駒大、青学大の順だ。 國學院大は出雲は5年ぶり2回目、12回目の挑戦となった全日本では初優勝。ミスが少なく後半区間で力を発揮し、箱根では史上6校目となる学生三大駅伝3冠に王手をかけている。駒大は出雲はV争いに敗れ、全日本は追い上げてそれぞれ2位。青学大は両駅伝で先頭に立つ場面を作ったが、3位だった。 3位以下の順位も類似している。両駅伝では創価大がいずれも4位で続き、早大、城西大、帝京大が8位までに入っている。だが、上位3校と、4位以下との差は大きい。 3位と4位は出雲が1分23秒、全日本が2分36秒で、4位と次点との差もそれぞれ36秒、1分07秒。データに加えて、成績からは3強の力が抜けていて、創価大が追いかける構図が浮かび上がる。 データでは中大も上位につけているが、駅伝では苦戦傾向。大東大も中間層は充実するが、トップ層では3強と創価大と比べると枚数が少ない。 ここでは、青学大、駒大、國學院大の3強を優勝争いのAグループ、それを追う創価大を3強崩しを狙うBグループと設定。以下、中大、城西大、早大、東洋大を中位層のCグループ、シード争いの中心として法大、帝京大、大東大、立教大をDグループとしてそれぞれ展望していく。