女性にとっての2024年は、どんな年だったのか?
男女が持つイデオロギー(価値観)が大きく異なることが世界的に明らかになった2024年。過去10年以上にわたって続いてきたフェミニズムの前進には、急ブレーキがかけられたといえる。暗いニュースも多かったこの一年の後、2025年はどんな年になるのだろうか? from Cosmopolitan UK
フェミニストたちの声は過去10年以上にわたり、政策やSNS、映画、音楽、書籍などを通じて、その大きさを増してきた。だが、2024年はそうした変化に、これ以上はないというほどの力でブレーキがかけられたといえる。 まるでそれを裏付けるかのように、年の終わりが近づくなか、フランスではひとりの女性をあまりにもひどい方法で虐待した51人の男たちに、実刑判決が言い渡された。 世界中に衝撃を与えたこの事件の被害者、羞恥心も、ただ被害者でいることも拒絶したジゼル・ペリコさんを世界的なアイコンにした事件は、ひとりの人が変化を起こし得る力と、抑圧されることを拒否する力の強さを、私たちに痛烈に思い知らせるものとなった(彼女は長年、夫にたびたび薬物で意識を失わされ、夫だけでなく彼がSNSで募った数十人の男たちにレイプされていた)。
世界は、何とか女性たちを黙らせようしているのかもしれない。だが、そうしたなかで女性たちが驚くほどの抵抗を見せた例は、ほかにもある。イランの首都テヘランにある大学では、髪を覆うスカーフの「ヒジャブ」を着用していないと民兵組織のメンバーから責められ、口論となった学生のアフー・ダリエイさんが、抗議行動としてその場で服を脱ぎ、下着姿でキャンパスを歩いた。 また、イギリスでは老舗高級デパート、ハロッズのオーナーだった故モハメド・アルファイド氏から性的暴行などの被害を受けたとする多数の女性たちが声をあげた。被害者は100人を超える可能性があると伝えられているほか、アルファイド氏には共謀者がいたとの話もある。