女性にとっての2024年は、どんな年だったのか?
そして、韓国では家父長制と性別に基づく役割分担を完全に拒否するとして、「恋愛、セックス、結婚、出産をしない」と主張する女性たちの「4B運動」が再び勢いを増している。 性犯罪で有罪判決を受けた人物が再びホワイトハウスの住人となるアメリカでは、そのドナルド・トランプ前大統領の再選が、一部の若い男性たちをつけ上がらせているとみられる。 生殖の自由と権利に関して、SNSに「My body, My choice(私の体、私の選択)」と投稿する女性たちに対し、「Your body, My choice(おまえの体、俺の選択)」とのコメントを返す例が急増している。だが、それでも7つの州で、女性に認められる中絶の権利が拡大されている。
イギリスでは7月に発足した新政権が、中絶の処置を行うクリニックの周辺に患者の女性たちを保護するための「緩衝地帯」を設けることや、オンライン・ストーキングの被害者が加害者の身元を確認できるようにすることなどを含んだ一連のストーカー規制法の導入を決定。女性たちを守るための法改正を実施した。 これによって警察は、女性に対する暴力をテロ事件などと同じ「国家にとっての脅威」と捉え、対策を講じることになる。性的な(かつ合意を得ていない)ディープフェイク動画や画像を取り締まる法律も、強化されている。
同時に女性たちは、各国でその存在感をさらに増している。イギリスの女性国会議員の数は史上最多となり、財務大臣と最大野党(保守党)の党首も女性となった(ただし、ケミ・ベーデノック党首をフェミニストと呼べるかどうかについては、疑問視する声もある)。 メキシコでは史上初めて、女性大統領が誕生。アカデミー賞にノミネートされた女性の数も、最多記録を更新している。また、イギリスのスポーツ関連分野でその年に最も優れた業績を残した人を選ぶ「BBCスポーツ・パーソナリティー・オブ・ザ・イヤー賞」は、4年連続で女性が受賞した。