牽引に最適な電気自動車 大トルクでトレーラーを引っ張るEV 10選 デメリットも
8. アウディQ8 eトロン
長所:上質なキャビン。充実した車載システム。広い室内空間。 短所:実走行での航続距離が短い。バーチャル・ドアミラーは面倒。ハンドリングはクラストップレベルではない。 最大牽引重量:1800kg WLTP航続距離:455~535km アウディはQ8 eトロンの牽引能力にかなり自信を持っている。2020年、最高出力407psの「55クワトロ」を使って、ゼネラルモーターズのEV1(鉛蓄電池を搭載した1990年代のクーペ)を積んだ1800kgのトレーラーを、米国オクラホマ州タルサからテキサス州オースティンまで800kmを牽引して見せたのだ。 ただ、この旅では平均速度100km/hを記録したと言われているものの、停車して充電する時間は含まれていない。なぜなら、他車と同様、牽引時には航続距離が短くなるからだ。 実際、約400kmの航続距離は半分以下に低下し、160km強にとどまった。 長距離を走らないのであれば、Q8 eトロンはどのモデル(503psの「S」、スタイリッシュなスポーツバック、エントリーグレードの「50」)でも同じ1800kgの最大牽引重量を持ち、エアサスペンションがボディを水平に保ってくれる。 また、キャンプで溢れる荷物を収容できる660Lのトランクも備えている。
9. メルセデス・ベンツEQA
長所:充実した装備。高速走行時の静粛性が高い。回生ブレーキが扱いやすい。 短所:競合車より価格が高い。乗り心地が柔らかすぎる。期待はずれの航続距離。 最大牽引重量:1800kg WLTP航続距離:418~557km メルセデス・ベンツのEVのエントリーモデルであるEQAは、上位モデルであるEQCに匹敵する牽引能力を備えている。 シングルモーター仕様の「EQA 250」では750kgの牽引が可能だが、ツインモーター四輪駆動の「EQA 300 4マチック」または「EQA 350 4マチック」にアップグレードすると、最大牽引重量は1800kgまで向上する。 これは大型キャンパーや、サーキット専用車の運搬にも十分な容量だ。 電動トウバー(トランク内のボタンに触れるとリアバンパーの後ろから下りてくる)がオプションで用意され、エレクトロニック・スタビリティ・プログラム用のトレーラー・アシスト機能も標準装備されている。 このシステムでは、ブレーキを緻密に制御してトレーラーの危険な揺れを軽減する。また、極端な状況下ではモータートルクを減らし、制動力を高める。