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「無法地帯の海岸・海岸でゴミを燃やすレジャー客」一般視聴者投稿による問題定義の“闇”、海岸を守っている水上バイクのボランティア団体「シーバード 一ッ葉」代表の嘆き

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ワールドジェットスポーツマガジン

水難に備えて、水上バイクによるボランティア団体が活動している

いざというときのため、合同水難訓練

――　パトロールは、夏だけですか？ 尾崎　いえ、一年間通して行っています。 宮崎には水上バイクを使った団体が2つあります。 ひとつはシーバードで、もうひとつが宮崎市消防団水上バイク隊。 水上バイク隊とシーバードの隊員は、だいたい両方入っています。 水上バイク隊は、水難事故や浸水被害が発生した際の救助活動や行方不明者捜索などで、僕たちが消防団として、パトロール艇に乗って出ています。 水上バイクが降ろせるところがあれば降ろして、水難に備えるといった活動をしています。 ――　実際は無法地帯ではなく、尾崎さんたちボランティア団体が、一生懸命、乗り場を守っているわけですね。 尾崎　ただ、利用者の人で僕たちの啓発活動を知らない人たちが出てくると、ああいうことが起きます。 幸いにも今まで、海の事故などは起きていません。 海岸の南側に行ったら港がありますが、そういうところも しっかりと 一列徐行を徹底させています。 ――　「航路を横切る 水上バイク」という報道もありました。 尾崎　ウィンドサーフィンの初心者の子たちが、航路の真ん中でビタンって転んで船の針路を妨げたりしているんですよ。 それなのに、いかにも水上バイクだけが航行を妨げているような、なんかすごい言われようです。

「誰でも来ていいよ」と言っているのに、県民が使えない公共施設

水上バイクを利用して、人々を助けたい！

――　本誌は、真剣に「悪質水上バイクだと思われている人は退場してほしい」と思っていますし、行政に「捕まえてほしい」と言い続けています。 「無免許・飲酒運転」は、水上バイクユーザーではなく「犯罪者」だと思っていますし、すでに業界だけで何とかできる状況ではないと思っています。 尾崎　僕も行政に対して、思うところはあります。 あの海岸の近くに、宮崎県のレジャー船舶係留施設があります。 そこに県民のものなのに、県民が使えない大きなスロープがある。 「みんなの公園なので、誰でも来ていいよ」と言っているのに、全然解放してくれないんです。 ――　もし、そこのスロープが使えるようになれば、「管理者のいるゲレンデ」になるので、今のような“無法地帯”と思われることはなくなるわけですよね。 尾崎　はい。だから、ここの海岸を閉めて、そこのマリーナを使って全部管理させてくださいって言ってるんですよ。 でも、そう言っても協力的ではない。管理の問題もあるのですが、水上バイクのことばっかり「ダメですね」みたいな感じで言われてしまう。 ――　「水上バイクが最低」だと一般的に思われているので、本来は行政がやるべきことなのに、尾崎さんたちがボランティアで啓発活動をしているわけですよね。 尾崎　そうなんですよ。そういった注意喚起とかもやっています。 ――　悪質水上バイクだけでなく、そういった悪質行為全般を捕まえられるような条例を作ってほしいですね。 尾崎　はい。僕たちも「決まりを作ってほしい」って訴えているんですけど、全然 行政が動いてくれません。

民間の力では限界がある。最後は行政の力が必要だ。

ボランティア活動の ビーチクリーン.

尾崎さんをはじめとするシーバード一ッ葉の隊員が どれほどビーチパトロールやビーチクリーンを行っても、24時間見張っているわけにもいかず、民間の力では「悪質な行為」を止めることはできない。 水上バイクの専門店やマリーナら、業界関係者は「乗り場所の確保」や「地域に受け入れてもらえる活動」を行うために尽力している。 やはり、最後は行政に動いてもらい、皆が守れる“強制力のある条例”を作ってもらわないと、この問題は終わらない気がする。

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