関電の金品受領問題 第三者委が会見(全文8)三十数年前とは時代が変わっている
関西電力(関電)幹部らによる金品受領問題を調査した「第三者委員会」(委員長・但木敬一元検事総長)は14日、調査報告書をまとめ関電に提出し、大阪市内で会見を行った。 【動画】関電の金品受領問題 第三者委が最終報告で会見 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは、「関電の金品受領問題 第三者委が最終報告で会見(2020年3月14日)」に対応しております。 ◇ ◇
善管注意義務違反は認められうるのか
朝日新聞:分かりました。3点目の質問、今の質問に関連してなんですけれども、取締役の善管注意義務違反に関してです。18年の役員研修会ですね。ここには今日新社長に発表されました、森本さんを含めまして取締役の方も何人かいらっしゃいましたと。今回報告書の中では岩根さん、八木さん、森さん、3人の名前が特に強調されていますけれども、ある意味こうした取締役の方々っていうのもそういう隠蔽に加担したんじゃないかとみる向きもあるかと思います。そういう意味で、先ほどの金額に換算しての損害というのは難しいとは思うんですけれど、信用を含めて不利益というものは生じているだろうっていう前提で、彼らの善管注意義務違反というものは認められうるのかどうか、その点お考えをお聞かせください。 但木:研修会で善管注意義務っていうのはちょっと無理だっていう気がしますね。善管注意義務って結構厳しい認定ですから、そこまではちょっと無理だなとは思います。あの研修会は確かに問題の研修会で、小林弁護士と月山氏が出て事実の概要という形で言ってるんですけども、事実の概要といっても誰がもらってたのかも言わないし、幾らもらったのかも言わないし。 初めは1億円以上っていうのを言おうっていう話だったらしいんですけど、それも結局はやめてしまって消されちゃっているような状態で、研修の内容が非常に粗雑なんですよね。それで、なんて言うか、もうこれは調査が終わりましたから今後みんな気を付けましょうねっていう感じの研修会で。理想を言えばそのときに取締役の人が、いや、こんなもんじゃ済まされないと。事実をちゃんと言えっていってやってくれればそれが一番理想ではあると思うんですが、だからといって、じゃあその人たちは善管注意義務じゃないかって言われると、それはちょっとあの程度の情報じゃあ無理だなというのが正直なところですね。