収入トップは加藤氏1.6億円 首相2億円繰り越し、総裁選候補比較 23年政治資金
2023年の政治資金収支報告書で今年9月の自民党総裁選に出馬した9人の年間収入額を比較したところ、トップは加藤勝信財務相の1億6276万円だった。 石破茂首相(党総裁)は5366万円で8位だったが、手元に残った金額を示す24年への「繰越額」は2億556万円。総裁の座を射止めるべく、着々と資金を蓄えていた様子がうかがえる。 年間収入額は各氏が代表を務める資金管理団体と政党支部の金額を合計した。団体間で資金移動があった場合は、その金額を除いた。加藤氏に続き、茂木敏充前幹事長(1億5883万円)、林芳正官房長官(1億5591万円)が多かった。9人の平均は1億958万円。 石破氏と決選投票を争った高市早苗元政調会長の収入は1億10万円で5位。政治資金パーティーは開かず、個人寄付が収入全体の75.1%を占めた。 加藤氏は8回のパーティーで1億2386万円の収入を得た。収入総額は前年比23.8%増だった。ただ、24年への繰越額は3939万円と9人の中で最も少なかった。総裁選では国会議員票が推薦人の20人を下回り、惨敗した。 茂木氏は、3回のパーティーによる収入が8232万円。政党支部への企業・団体献金は4495万円だった。支出を見ると、資金管理団体から「茂木敏充後援会総連合会」に3650万円を寄付。この団体は経費などの公開基準が緩い「その他の政治団体」に分類されるため、資金移動には批判がある。