「才能が無さすぎる」ぬいぐるみ〝投げて撮る〟技術、1週間の進化にSNS騒然「良すぎて泣けてくる」
「すごく気持ちが良い写真です」
「投げぬい」の撮影は、ある晴れた日、屋外で決行しました。 SNSでもらったアドバイスを念頭に、撮影に臨みました。撮影する人がしゃがんで、あおり気味にカメラを向けると、高く投げなくても、高く飛んでいるように見えることが分かりました。 ひとりでやると「絶対ぬいぐるみを落とす」と分かったため、投げる係と、撮る係に担当を分けました。この日は、父母が手伝いに来てくれましたが、「(私は)25歳です。ちょっと恥ずかしかったです」。 「とにもかくにも、光量が大事」と実感する撮影だったそうです。そしていくつかの〝成功写真〟が生まれました。 クマは空に浮かぶふわふわの雲の上で寝そべっているかのようで、気持ちよさそう。 空に思いっきりジャンプしたように見えるイヌも、とても楽しそうです。 何度も何度も青空に放たれて、自由を謳歌しているようなぬいぐるみたちの姿が投稿されると、Xでは、「めちゃうまくなってる」「こんなに進化するんや…」「すごく気持ちが良い写真」「良すぎて泣けてくる」と感動するコメントが付きました。
「愛すべき部分」表現したくて
昔からぬいぐるみは「好きな方」だった佐藤さん。手先が器用で、様々なものづくりに挑戦する中で、一番しっくりきた〝布〟で、ぬいぐるみを表現手法に選びました。 「言い方は悪いですが、『この世に全く役に立たないモノ』を作ってそれを仕事にできるということは、とても人間らしくて素敵なことかもしれないと思ったのも、ぬいぐるみ作家を仕事に選んだ理由の一つです」 人のしぐさや表情など、ぬいぐるみで表現したい「人間の愛すべき部分」は、アイデアとして60個ほどメモにためていると言います。 人間はときどき、目を背けたくなるような「醜い部分」を見せることもありますが、「それだけではない、というのを覚えていたくて」作品を作っているというノナ子さん。作ったぬいぐるみたちに、こんな思いを込めています。 「見た人が、ぬいぐるみを通して、人間や世界を愛らしく思えるようになったとすれば、それが一番うれしいし、理想だなと思います」